$a, b, c$ は実数、$m$ は自然数とする。以下の4つの命題の真偽を調べ、偽のときは反例を1つ示す。 (1) $a=0 \Rightarrow ab=0$ (2) $a^2 = 2a \Rightarrow a=2$ (3) $ac = bc \Rightarrow a=b$ (4) $m$ は2の倍数 $\Rightarrow m$ は4の倍数

1. 問題の内容

$a, b, c$ は実数、$m$ は自然数とする。以下の4つの命題の真偽を調べ、偽のときは反例を1つ示す。

(1) $a=0 \Rightarrow ab=0$

(2) $a^2 = 2a \Rightarrow a=2$

(3) $ac = bc \Rightarrow a=b$

(4) $m$ は2の倍数 $\Rightarrow m$ は4の倍数

2. 解き方の手順

(1) $a=0$ ならば、$ab=0$ である。これは真である。どんな実数 $b$ をかけても、$0$ になる。

(2) $a^2 = 2a$ から $a=2$ が導かれるかどうかを調べる。$a^2 = 2a$ を変形すると、$a^2 - 2a = 0$ より $a(a-2) = 0$ となる。したがって、$a=0$ または $a=2$ である。よって、$a=2$ とは限らないので、この命題は偽である。反例は $a=0$ である。

(3) $ac = bc$ から $a=b$ が導かれるかどうかを調べる。$ac = bc$ を変形すると、$ac - bc = 0$ より $c(a-b) = 0$ となる。したがって、$c=0$ または $a=b$ である。$c=0$ のとき、$a$ と $b$ が異なっていても $ac=bc=0$ となる場合がある。よって、$a=b$ とは限らないので、この命題は偽である。反例は $a=1, b=2, c=0$ である。このとき、$ac=1*0=0$ であり、$bc=2*0=0$ であるが、$a \ne b$ である。

(4) $m$ が2の倍数ならば、$m$ は4の倍数かどうかを調べる。$m$ が2の倍数であるとき、$m=2k$（$k$は自然数）と表せる。$m$ が4の倍数であるためには、$m=4l$（$l$は自然数）と表せる必要がある。例えば、$m=2$ は2の倍数であるが、4の倍数ではない。よって、この命題は偽である。反例は $m=2$ である。

3. 最終的な答え

(1) 真

(2) 偽、反例：$a=0$

(3) 偽、反例：$a=1, b=2, c=0$

(4) 偽、反例：$m=2$