画像に示された自由振動に関する微分方程式を解く手順の一部を説明しています。具体的には、式(8)から式(13)までの一連の式変形と、その背後にある考え方を理解することが目標です。

応用数学微分方程式自由振動偏微分常微分方程式固有値問題
2025/6/22

1. 問題の内容

画像に示された自由振動に関する微分方程式を解く手順の一部を説明しています。具体的には、式(8)から式(13)までの一連の式変形と、その背後にある考え方を理解することが目標です。

2. 解き方の手順

* **式(8)から式(9)への変換:**
まず、たわみ y(x,t)y(x,t)xx の関数 Y(x)Y(x)tt の関数 T(t)T(t) の積で表されると仮定します。つまり、y(x,t)=Y(x)T(t)y(x,t) = Y(x)T(t) です。この仮定を式(8)に代入します。式(8)の左辺の xx に関する4階偏微分は、Y(x)Y(x) の4階微分に T(t)T(t) をかけたものになります。式(8)の右辺の tt に関する2階偏微分は、T(t)T(t) の2階微分に Y(x)Y(x) をかけたものになります。すると、式(8)は次のようになります。
EId4Ydx4T=ρAYd2Tdt2EI \frac{d^4Y}{dx^4} T = -\rho A Y \frac{d^2T}{dt^2}
* **式(9)から式(10)への変換:**
式(9)の両辺を Y(x)T(t)Y(x)T(t) で割ると、
EId4Ydx4ρAY=d2Tdt2T\frac{EI \frac{d^4Y}{dx^4}}{\rho A Y} = -\frac{\frac{d^2T}{dt^2}}{T}
ここで、左辺は xx だけの関数、右辺は tt だけの関数です。
EIYρAY=T¨T\frac{EI Y''''}{\rho A Y} = -\frac{\ddot{T}}{T}
この式が式(10)に対応します。YY''''Y(x)Y(x)xx に関する4階微分、T¨\ddot{T}T(t)T(t)tt に関する2階微分を表します。
* **式(10)から式(11-1)と式(11-2)への変換:**
xx の関数と tt の関数が等しいということは、両辺が定数でなければならないことを意味します。この定数を ω2\omega^2 と置くと、以下の2つの式が得られます。
EIYρAY=ω2\frac{EI Y''''}{\rho A Y} = \omega^2 (11-1)
T¨T=ω2-\frac{\ddot{T}}{T} = \omega^2 (11-2)
* **式(11-2)から式(12)への変換:**
式(11-2)は T¨+ω2T=0\ddot{T} + \omega^2 T = 0 と書き換えられます。これは単振動の微分方程式であり、その一般解は、
T=Ccos(ωt+ϕ)T = C \cos(\omega t + \phi)
となります。ここで、CCϕ\phi は初期条件によって決まる積分定数です。
* **式(11-1)と式(13)について:**
式(11-1)は Y(x)Y(x) に関する微分方程式です。式(13)では、Y(x)Y(x) が指数関数 Y(x)=exp(sx)Y(x) = \exp(sx) で表されると仮定しています。これを式(11-1)に代入することで、ss に関する代数方程式が得られ、Y(x)Y(x) の具体的な形を求めることができます。

3. 最終的な答え

* 式(9): EId4Ydx4T=ρAYd2Tdt2EI \frac{d^4Y}{dx^4} T = -\rho A Y \frac{d^2T}{dt^2}
* 式(10): EIYρAY=T¨T\frac{EI Y''''}{\rho A Y} = -\frac{\ddot{T}}{T}
* 式(11-1): EIYρAY=ω2\frac{EI Y''''}{\rho A Y} = \omega^2
* 式(11-2): T¨T=ω2-\frac{\ddot{T}}{T} = \omega^2
* 式(12): T=Ccos(ωt+ϕ)T = C \cos(\omega t + \phi)
* 式(13): Y(x)=exp(sx)Y(x) = \exp(sx)

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