$a \neq 0$ とする。2つの方程式 $ax^2 - 3x + a = 0$ と $x^2 - ax + a^2 - 3a = 0$ について、以下の条件が成り立つような定数 $a$ の値の範囲を求める問題。 (1) 2つの方程式がともに実数解をもつ。 (2) 2つの方程式の少なくとも一方が実数解をもつ。 (3) 2つの方程式の一方だけが実数解をもつ。

代数学二次方程式判別式不等式
2025/6/22

1. 問題の内容

a0a \neq 0 とする。2つの方程式 ax23x+a=0ax^2 - 3x + a = 0x2ax+a23a=0x^2 - ax + a^2 - 3a = 0 について、以下の条件が成り立つような定数 aa の値の範囲を求める問題。
(1) 2つの方程式がともに実数解をもつ。
(2) 2つの方程式の少なくとも一方が実数解をもつ。
(3) 2つの方程式の一方だけが実数解をもつ。

2. 解き方の手順

まず、2つの方程式が実数解を持つための条件を求める。
1つ目の式 ax23x+a=0ax^2 - 3x + a = 0 について、判別式を D1D_1 とすると、
D1=(3)24(a)(a)=94a2D_1 = (-3)^2 - 4(a)(a) = 9 - 4a^2
実数解を持つ条件は D10D_1 \geq 0 なので、
94a209 - 4a^2 \geq 0
4a294a^2 \leq 9
a294a^2 \leq \frac{9}{4}
32a32-\frac{3}{2} \leq a \leq \frac{3}{2}
ただし、a0a \neq 0 より、32a<0-\frac{3}{2} \leq a < 0 または 0<a320 < a \leq \frac{3}{2}
2つ目の式 x2ax+a23a=0x^2 - ax + a^2 - 3a = 0 について、判別式を D2D_2 とすると、
D2=(a)24(1)(a23a)=a24a2+12a=3a2+12aD_2 = (-a)^2 - 4(1)(a^2 - 3a) = a^2 - 4a^2 + 12a = -3a^2 + 12a
実数解を持つ条件は D20D_2 \geq 0 なので、
3a2+12a0-3a^2 + 12a \geq 0
3a(a4)0-3a(a - 4) \geq 0
a(a4)0a(a - 4) \leq 0
0a40 \leq a \leq 4
(1) 2つの方程式がともに実数解をもつとき、
32a<0-\frac{3}{2} \leq a < 0 または 0<a320 < a \leq \frac{3}{2} かつ 0a40 \leq a \leq 4
よって、0<a320 < a \leq \frac{3}{2}
(2) 2つの方程式の少なくとも一方が実数解をもつとき、
(32a<0-\frac{3}{2} \leq a < 0 または 0<a320 < a \leq \frac{3}{2}) または (0a40 \leq a \leq 4)
32a4-\frac{3}{2} \leq a \leq 4
(3) 2つの方程式の一方だけが実数解をもつとき、
(1つ目の式は実数解を持ち、2つ目の式は実数解を持たない) または (1つ目の式は実数解を持たず、2つ目の式は実数解を持つ)
(a) 1つ目の式は実数解を持ち、2つ目の式は実数解を持たないとき:
32a<0-\frac{3}{2} \leq a < 0 または 0<a320 < a \leq \frac{3}{2} かつ (a<0(a<0 または 4<a)4<a)
32a<0-\frac{3}{2} \leq a < 0 または 4<a324 < a \leq \frac{3}{2}を満たすaaはないため、4<a324 < a \leq \frac{3}{2}は不適。したがって32a<0-\frac{3}{2} \leq a < 0
(b) 1つ目の式は実数解を持たず、2つ目の式は実数解を持つとき:
(a<32a < -\frac{3}{2} または a>32a > \frac{3}{2}) かつ 0a40 \leq a \leq 4
32<a4\frac{3}{2} < a \leq 4
(a)と(b)を合わせて、32a<0 -\frac{3}{2} \leq a < 0 または 32<a4\frac{3}{2} < a \leq 4

3. 最終的な答え

(1) 0<a320 < a \leq \frac{3}{2}
(2) 32a4-\frac{3}{2} \leq a \leq 4
(3) 32a<0-\frac{3}{2} \leq a < 0 または 32<a4\frac{3}{2} < a \leq 4

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