与えられた行列 $X$, $Y$, $Z$ に対して、以下の問いに答える。 (1) 行列 $X$ の転置行列を求める。 (2) 行列 $Y$ が対称行列となるように、$a$ と $b$ の値を定める。 (3) 行列 $Z$ が交代行列となるように、$c$ と $d$ の値を定める。

代数学行列転置行列対称行列交代行列
2025/6/22

1. 問題の内容

与えられた行列 XX, YY, ZZ に対して、以下の問いに答える。
(1) 行列 XX の転置行列を求める。
(2) 行列 YY が対称行列となるように、aabb の値を定める。
(3) 行列 ZZ が交代行列となるように、ccdd の値を定める。

2. 解き方の手順

(1) 行列 XX の転置行列 XTX^T は、XX の行と列を入れ替えることで得られる。
X=[123456789]X = \begin{bmatrix} 1 & 2 & 3 \\ 4 & 5 & 6 \\ 7 & 8 & 9 \end{bmatrix} なので、
XT=[147258369]X^T = \begin{bmatrix} 1 & 4 & 7 \\ 2 & 5 & 8 \\ 3 & 6 & 9 \end{bmatrix}
(2) 行列 YY が対称行列であるとは、Y=YTY = Y^T が成り立つことである。つまり、Yij=YjiY_{ij} = Y_{ji} が全ての iijj に対して成り立つ。
Y=[31ab54247]Y = \begin{bmatrix} -3 & 1 & a \\ b & 5 & 4 \\ -2 & 4 & 7 \end{bmatrix} なので、
YT=[3b2154a47]Y^T = \begin{bmatrix} -3 & b & -2 \\ 1 & 5 & 4 \\ a & 4 & 7 \end{bmatrix}
Y=YTY = Y^T となるためには、b=1b = 1 かつ a=2a = -2 でなければならない。
(3) 行列 ZZ が交代行列であるとは、Z=ZTZ = -Z^T が成り立つことである。つまり、Zij=ZjiZ_{ij} = -Z_{ji} が全ての iijj に対して成り立つ。特に、Zii=0Z_{ii} = 0 である必要がある。
Z=[05350c32d]Z = \begin{bmatrix} 0 & -5 & 3 \\ 5 & 0 & c \\ -3 & 2 & d \end{bmatrix} なので、
ZT=[0535023cd]Z^T = \begin{bmatrix} 0 & 5 & -3 \\ -5 & 0 & 2 \\ 3 & c & d \end{bmatrix}
Z=ZTZ = -Z^T となるためには、
5=(5)-5 = -(-5) (これは成り立つ)
3=(3)3 = -(-3) (これも成り立つ)
c=2c = -2
d=dd = -d
したがって、d=0d = 0 でなければならない。
c=2c = -2 および d=0d = 0 である。

3. 最終的な答え

(1) XX の転置行列は、
[147258369]\begin{bmatrix} 1 & 4 & 7 \\ 2 & 5 & 8 \\ 3 & 6 & 9 \end{bmatrix}
(2) YY が対称行列になるための aabb の値は、
a=2a = -2, b=1b = 1
(3) ZZ が交代行列になるための ccdd の値は、
c=2c = -2, d=0d = 0

「代数学」の関連問題

与えられた2つの命題の対偶を求める問題です。 (1) $x = 6 \Rightarrow x^2 = 36$ (2) $n$は4の倍数 $ \Rightarrow n$は2の倍数

命題対偶論理
2025/6/22

与えられた条件が、別の条件を満たすための十分条件、必要条件、必要十分条件のいずれであるかを判断する問題です。具体的には、以下の4つの問いに答えます。 (1) $x=4$ は $x^2 = 16$ であ...

論理条件必要十分条件不等式方程式
2025/6/22

与えられた条件の否定を求め、空欄を埋める問題です。具体的には、 (1) $x > 1$ の否定 (2) $x \le -2$ の否定 (3) 実数 $n$ は無理数である、の否定 (4) 自然数 $n...

論理否定不等式数の範囲
2025/6/22

$(a^{-\frac{3}{2}}b^{\frac{2}{5}})^{\frac{1}{4}}$ を計算し、選択肢の中から正しいものを選ぶ問題。ただし、$a, b$ は正の実数。

指数計算対数対数の性質
2025/6/22

与えられた命題が真であるか偽であるかを判断し、偽の場合は反例を答える問題です。 (1) $x = -2 \Rightarrow 3x = -6$ (2) $3x = -6 \Rightarrow x ...

命題論理条件文真偽反例
2025/6/22

$a$ を定数とする。関数 $f(x) = x^2 - 4ax + 4a$ ($0 \le x \le 2$)について、次の問いに答えよ。 (1) 最小値とそのときの $x$ の値を求めよ。 (2) ...

二次関数最大値最小値平方完成場合分け
2025/6/22

集合Aと集合Bが与えられたとき、それぞれの問題について、$A \cap B$ (AとBの共通部分)と $A \cup B$ (AとBの和集合)を求める問題です。

集合集合演算共通部分和集合
2025/6/22

自然公園が川によって東西のエリアに分かれており、鹿が生息している。毎年、東エリアの鹿の1/5が西エリアに移動し、西エリアの鹿の1/3が東エリアに移動する。長期間が経過した後、鹿の分布がどのようになるか...

線形代数連立方程式定常状態
2025/6/22

二次正方行列 $A$ の固有値を $\lambda_1, \lambda_2$ とする。以下の命題をケーリー・ハミルトンの定理 $A^2 - (tr A)A + (det A)I = O$ を用いて証...

線形代数行列固有値固有ベクトルケーリー・ハミルトンの定理対角化
2025/6/22

A地点から14km離れたB地点へ自転車で行く。A地点からP地点までは時速12km, P地点からB地点までは時速15kmで走り、全体で1時間かかった。A,P間の道のりを $x$ km, P,B間の道のり...

連立方程式距離速さ時間
2025/6/22