任意の実数 $a$ と自然数 $n$ に対して、不等式 $e^x \geq e^a + \frac{e^a}{1!}(x-a) + \frac{e^a}{2!}(x-a)^2 + \cdots + \frac{e^a}{n!}(x-a)^n$ が $x \geq a$ のとき成り立つことを示す。
2025/6/23
1. 問題の内容
任意の実数 と自然数 に対して、不等式
が のとき成り立つことを示す。
2. 解き方の手順
とおく。このとき、 である。
において、平均値の定理を繰り返し用いることで、与えられた不等式を証明する。
まず、 の場合を考える。
を示す。これは より となるので成立する。
次に、 の場合を考える。
を示す。
とおく。
のとき、 であるから、 は で単調増加である。
したがって、 となり、 が成立する。
一般の について、数学的帰納法を用いる。
のとき、
が成立すると仮定する。
のとき、
を示す。
関数 を考える。
のとき、 のテイラー展開を考えると、
であるから、
が成立する。
3. 最終的な答え
(ただし、)