関数 $y = \sin^2 \theta + \cos \theta + 1$ ($0 \le \theta < 2\pi$) の最大値と最小値を求め、また、それらをとるときの $\theta$ の値を求める。

解析学三角関数最大値最小値二次関数平方完成
2025/6/23

1. 問題の内容

関数 y=sin2θ+cosθ+1y = \sin^2 \theta + \cos \theta + 1 (0θ<2π0 \le \theta < 2\pi) の最大値と最小値を求め、また、それらをとるときの θ\theta の値を求める。

2. 解き方の手順

まず、sin2θ\sin^2 \thetacosθ\cos \theta で表すために、三角関数の恒等式 sin2θ+cos2θ=1\sin^2 \theta + \cos^2 \theta = 1 を利用する。これから、sin2θ=1cos2θ\sin^2 \theta = 1 - \cos^2 \theta となる。
y=1cos2θ+cosθ+1y = 1 - \cos^2 \theta + \cos \theta + 1
y=cos2θ+cosθ+2y = -\cos^2 \theta + \cos \theta + 2
ここで、t=cosθt = \cos \theta とおくと、1t1-1 \le t \le 1 である。
y=t2+t+2y = -t^2 + t + 2
この2次関数を平方完成する。
y=(t2t)+2y = -(t^2 - t) + 2
y=(t12)2+14+2y = -\left(t - \frac{1}{2}\right)^2 + \frac{1}{4} + 2
y=(t12)2+94y = -\left(t - \frac{1}{2}\right)^2 + \frac{9}{4}
この2次関数のグラフは、上に凸であり、頂点は (12,94)\left(\frac{1}{2}, \frac{9}{4}\right) である。定義域は 1t1-1 \le t \le 1 なので、この範囲で最大値と最小値を考える。
t=12t = \frac{1}{2} のとき、yy は最大値 94\frac{9}{4} をとる。このとき、cosθ=12\cos \theta = \frac{1}{2} であり、0θ<2π0 \le \theta < 2\pi なので、θ=π3,5π3\theta = \frac{\pi}{3}, \frac{5\pi}{3} となる。
t=1t = -1 のとき、yy は最小値をとる。
y=(1)2+(1)+2=11+2=0y = -(-1)^2 + (-1) + 2 = -1 - 1 + 2 = 0
このとき、cosθ=1\cos \theta = -1 であり、0θ<2π0 \le \theta < 2\pi なので、θ=π\theta = \pi となる。

3. 最終的な答え

最大値:94\frac{9}{4} (θ=π3,5π3 \theta = \frac{\pi}{3}, \frac{5\pi}{3} のとき)
最小値:00 (θ=π \theta = \pi のとき)

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