与えられた微分方程式 $1 - \frac{dy}{dx} = y^2$ の一般解を求める問題です。

解析学微分方程式変数分離積分一般解
2025/6/23

1. 問題の内容

与えられた微分方程式 1dydx=y21 - \frac{dy}{dx} = y^2 の一般解を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、微分方程式を dydx\frac{dy}{dx} について解きます。
1dydx=y21 - \frac{dy}{dx} = y^2
dydx=1y2\frac{dy}{dx} = 1 - y^2
次に、変数分離を行います。
dy1y2=dx\frac{dy}{1 - y^2} = dx
両辺を積分します。
dy1y2=dx\int \frac{dy}{1 - y^2} = \int dx
左辺の積分は、部分分数分解を用いて計算します。
11y2=1(1y)(1+y)=A1y+B1+y\frac{1}{1 - y^2} = \frac{1}{(1 - y)(1 + y)} = \frac{A}{1 - y} + \frac{B}{1 + y}
1=A(1+y)+B(1y)1 = A(1 + y) + B(1 - y)
1=(A+B)+(AB)y1 = (A + B) + (A - B)y
A+B=1A + B = 1
AB=0A - B = 0
これを解くと、A=12A = \frac{1}{2}, B=12B = \frac{1}{2}となります。
したがって、
dy1y2=12(11y+11+y)dy=12(ln1y+ln1+y)=12ln1+y1y\int \frac{dy}{1 - y^2} = \frac{1}{2} \int (\frac{1}{1 - y} + \frac{1}{1 + y}) dy = \frac{1}{2} (-\ln|1 - y| + \ln|1 + y|) = \frac{1}{2} \ln|\frac{1 + y}{1 - y}|
右辺の積分は、
dx=x+C\int dx = x + C (Cは積分定数)
したがって、
12ln1+y1y=x+C\frac{1}{2} \ln|\frac{1 + y}{1 - y}| = x + C
ln1+y1y=2x+2C\ln|\frac{1 + y}{1 - y}| = 2x + 2C
1+y1y=e2x+2C=e2xe2C=Ke2x\frac{1 + y}{1 - y} = e^{2x + 2C} = e^{2x} e^{2C} = Ke^{2x} (ここで、K=e2CK = e^{2C} または K=e2CK = -e^{2C} は定数)
1+y=Ke2x(1y)1 + y = Ke^{2x}(1 - y)
1+y=Ke2xKe2xy1 + y = Ke^{2x} - Ke^{2x} y
y+Ke2xy=Ke2x1y + Ke^{2x} y = Ke^{2x} - 1
y(1+Ke2x)=Ke2x1y(1 + Ke^{2x}) = Ke^{2x} - 1
y=Ke2x1Ke2x+1y = \frac{Ke^{2x} - 1}{Ke^{2x} + 1}
y=Ke2x+12Ke2x+1y = \frac{Ke^{2x} + 1 - 2}{Ke^{2x} + 1}
y=12Ke2x+1y = 1 - \frac{2}{Ke^{2x} + 1}

3. 最終的な答え

y=Ke2x1Ke2x+1y = \frac{Ke^{2x} - 1}{Ke^{2x} + 1} (Kは任意定数)

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