1が書かれたカードが2枚、2が書かれたカードが1枚、3が書かれたカードが1枚、4が書かれたカードが1枚の計5枚のカードがある。この中からカードを1枚ずつ元に戻さずに2枚続けて引くとき、偶数のカードを引く回数を確率変数 $X$ とする。このとき、確率変数 $Y = -5X + 12$ の期待値 $E(Y)$ と標準偏差 $\sigma(Y)$ を求める。

1. 問題の内容

1が書かれたカードが2枚、2が書かれたカードが1枚、3が書かれたカードが1枚、4が書かれたカードが1枚の計5枚のカードがある。この中からカードを1枚ずつ元に戻さずに2枚続けて引くとき、偶数のカードを引く回数を確率変数 $X$ とする。このとき、確率変数 $Y = -5X + 12$ の期待値 $E(Y)$ と標準偏差 $\sigma(Y)$ を求める。

2. 解き方の手順

まず、$X$ の確率分布を求める。

$X$ は偶数のカードを引く回数なので、$X = 0, 1, 2$ のいずれかの値をとる。

$X = 0$ のとき、2枚とも奇数のカードを引く。奇数のカードは1と3なので3枚。

確率は $\frac{3}{5} \times \frac{2}{4} = \frac{6}{20} = \frac{3}{10}$

$X = 1$ のとき、1枚が偶数、もう1枚が奇数のカードを引く。

(偶数, 奇数)の順で引く確率は $\frac{2}{5} \times \frac{3}{4} = \frac{6}{20} = \frac{3}{10}$

(奇数, 偶数)の順で引く確率は $\frac{3}{5} \times \frac{2}{4} = \frac{6}{20} = \frac{3}{10}$

合計で $\frac{3}{10} + \frac{3}{10} = \frac{6}{10} = \frac{3}{5}$

$X = 2$ のとき、2枚とも偶数のカードを引く。偶数のカードは2と4なので2枚。

確率は $\frac{2}{5} \times \frac{1}{4} = \frac{2}{20} = \frac{1}{10}$

したがって、$X$ の確率分布は以下のようになる。

$P(X=0) = \frac{3}{10}$

$P(X=1) = \frac{6}{10} = \frac{3}{5}$

$P(X=2) = \frac{1}{10}$

次に、$X$ の期待値 $E(X)$ を求める。

$E(X) = 0 \times \frac{3}{10} + 1 \times \frac{6}{10} + 2 \times \frac{1}{10} = 0 + \frac{6}{10} + \frac{2}{10} = \frac{8}{10} = \frac{4}{5}$

次に、$Y = -5X + 12$ の期待値 $E(Y)$ を求める。

$E(Y) = E(-5X + 12) = -5E(X) + 12 = -5 \times \frac{4}{5} + 12 = -4 + 12 = 8$

次に、$X^2$ の期待値 $E(X^2)$ を求める。

$E(X^2) = 0^2 \times \frac{3}{10} + 1^2 \times \frac{6}{10} + 2^2 \times \frac{1}{10} = 0 + \frac{6}{10} + \frac{4}{10} = \frac{10}{10} = 1$

$X$ の分散 $V(X)$ を求める。

$V(X) = E(X^2) - (E(X))^2 = 1 - (\frac{4}{5})^2 = 1 - \frac{16}{25} = \frac{25 - 16}{25} = \frac{9}{25}$

$Y = -5X + 12$ の分散 $V(Y)$ を求める。

$V(Y) = V(-5X + 12) = (-5)^2 V(X) = 25 \times \frac{9}{25} = 9$

最後に、$Y$ の標準偏差 $\sigma(Y)$ を求める。

$\sigma(Y) = \sqrt{V(Y)} = \sqrt{9} = 3$

3. 最終的な答え

$E(Y) = 8$

$\sigma(Y) = 3$