問題は、和 $S = \frac{1}{1\cdot5} + \frac{1}{5\cdot9} + \frac{1}{9\cdot13} + \dots + \frac{1}{(4n-3)(4n+1)}$ について、以下の問いに答えるものです。 (1) 恒等式 $\frac{1}{(4k-3)(4k+1)} = \frac{A}{4k-3} + \frac{B}{4k+1}$ が成り立つような $A$ と $B$ の値を求めます。 (2) 和 $S$ を求めます。

解析学級数部分分数分解telescoping sum数列
2025/6/23

1. 問題の内容

問題は、和 S=115+159+1913++1(4n3)(4n+1)S = \frac{1}{1\cdot5} + \frac{1}{5\cdot9} + \frac{1}{9\cdot13} + \dots + \frac{1}{(4n-3)(4n+1)} について、以下の問いに答えるものです。
(1) 恒等式 1(4k3)(4k+1)=A4k3+B4k+1\frac{1}{(4k-3)(4k+1)} = \frac{A}{4k-3} + \frac{B}{4k+1} が成り立つような AABB の値を求めます。
(2) 和 SS を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 恒等式を解くために、右辺を通分します。
A4k3+B4k+1=A(4k+1)+B(4k3)(4k3)(4k+1) \frac{A}{4k-3} + \frac{B}{4k+1} = \frac{A(4k+1) + B(4k-3)}{(4k-3)(4k+1)}
この式が 1(4k3)(4k+1)\frac{1}{(4k-3)(4k+1)} に等しいので、
A(4k+1)+B(4k3)=1 A(4k+1) + B(4k-3) = 1
が任意の kk について成立する必要があります。
kk の係数について、4A+4B=04A + 4B = 0 すなわち A+B=0A + B = 0
定数項について、A3B=1A - 3B = 1
これらの連立方程式を解きます。
A=BA = -BA3B=1A - 3B = 1 に代入すると、B3B=1-B - 3B = 1 なので 4B=1-4B = 1 となり、B=14B = -\frac{1}{4}
したがって、A=14A = \frac{1}{4}
(2) 和 SS を求めるために、(1) の結果を利用します。
S=k=1n1(4k3)(4k+1)=k=1n(1/44k31/44k+1)=14k=1n(14k314k+1) S = \sum_{k=1}^{n} \frac{1}{(4k-3)(4k+1)} = \sum_{k=1}^{n} \left( \frac{1/4}{4k-3} - \frac{1/4}{4k+1} \right) = \frac{1}{4} \sum_{k=1}^{n} \left( \frac{1}{4k-3} - \frac{1}{4k+1} \right)
この和は telescoping sum (隣り合う項が打ち消しあう和) なので、
S=14[(1115)+(1519)+(19113)++(14n314n+1)] S = \frac{1}{4} \left[ \left( \frac{1}{1} - \frac{1}{5} \right) + \left( \frac{1}{5} - \frac{1}{9} \right) + \left( \frac{1}{9} - \frac{1}{13} \right) + \dots + \left( \frac{1}{4n-3} - \frac{1}{4n+1} \right) \right]
S=14(114n+1)=14(4n+114n+1)=144n4n+1=n4n+1 S = \frac{1}{4} \left( 1 - \frac{1}{4n+1} \right) = \frac{1}{4} \left( \frac{4n+1-1}{4n+1} \right) = \frac{1}{4} \cdot \frac{4n}{4n+1} = \frac{n}{4n+1}

3. 最終的な答え

(1) A=14A = \frac{1}{4}, B=14B = -\frac{1}{4}
(2) S=n4n+1S = \frac{n}{4n+1}

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