1. 問題の内容
与えられた複素関数に対して、指定された積分路 に沿った周回積分の値を求める問題です。
2. 解き方の手順
以下、問題の番号順に解き方を説明します。
(1) ,
被積分関数を部分分数分解します。
。積分路はを中心とした半径1の円なので、のみが積分路の内部にあります。
留数定理を使うことを考えます。のにおける留数は、
したがって、
(2) ,
被積分関数はとに極を持ち、どちらも積分路の内部にあります。とします。
での留数は
での留数は
したがって、
(3) ,
の解はです。、とします。
$|z_1 - 1| = |\frac{1+i}{\sqrt{2}} - 1| = |\frac{1-\sqrt{2}+i}{\sqrt{2}}| = \sqrt{\frac{(1-\sqrt{2})^2 + 1}{2}} = \sqrt{\frac{1-2\sqrt{2}+2+1}{2}} = \sqrt{2-\sqrt{2}} <
1. $なので、$z_1$は積分路の内部にあります。
$|z_2 - 1| = |-\frac{1+i}{\sqrt{2}} - 1| = |-\frac{1+\sqrt{2}+i}{\sqrt{2}}| = \sqrt{\frac{(1+\sqrt{2})^2 + 1}{2}} = \sqrt{\frac{1+2\sqrt{2}+2+1}{2}} = \sqrt{2+\sqrt{2}} >
1. $なので、$z_2$は積分路の外部にあります。
のにおける留数は、
したがって、
(4) ,
であり、となるのは (は整数)のときです。
の内部にある極はのみです。
のにおける留数は、
のにおける留数は、
したがって、
(5) ,
となるのはのときです。の内部にあります。
留数定理より、
(6) ,
。とに極を持ちます。
なので、は積分路の内部にあります。
なので、は積分路の外部にあります。
したがって、
(7) , は原点を中心とする半径の円
の零点は (は整数)。
の内部にある零点は、。したがって、はに極を持ちます。
留数は、
したがって、
(8) ,
, , に極があります。の内部にすべて含まれます。
したがって、
(9) ,
(2位の極) と に極があります。の内部にすべて含まれます。
したがって、
(10) ,
の零点は。したがってはに極を持ちます。
(11) , は問題文の図の積分路
となるのは、 ()。つまり、, , ,
は積分路の内側にあります。は積分路の外側にあります。
は積分路の内側にあります。は積分路の外側にあります。
.
半円の積分路をとすると、.
。
したがって、
(12) ,
被積分関数
とすなわちに極があります。
なので、は積分路の内部にあります。
なので、は積分路の内部にあります。
なので、は積分路の外部にあります。
のにおける留数は、
のにおける留数は、
したがって、
(13) ,
の解は.
なので、は積分路の内部にあります。
なので、は積分路の外部にあります。
(14) ,
は2位の極。
.
。
(15) ,
. . (2位の極) と (2位の極)
なので、は積分路の内部にあります。
なので、は積分路の外部にあります。
(16) ,
. は積分路の内部にあります。
3. 最終的な答え
(1)
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
(8)
(9)
(10)
(11)
(12)
(13)
(14)
(15)
(16)