与えられた4つの極限について、収束するか発散するかを調べ、収束する場合はその極限値を求めます。 (1) $\lim_{x \to 1+0} \frac{|x-1|}{x-1}$ (2) $\lim_{x \to 2-0} \frac{1}{x-2}$ (3) $\lim_{x \to -2-0} \frac{1}{(x+2)^2}$ (4) $\lim_{x \to -1} \frac{1}{|x+1|}$

1. 問題の内容

与えられた4つの極限について、収束するか発散するかを調べ、収束する場合はその極限値を求めます。

(1) $\lim_{x \to 1+0} \frac{|x-1|}{x-1}$

(2) $\lim_{x \to 2-0} \frac{1}{x-2}$

(3) $\lim_{x \to -2-0} \frac{1}{(x+2)^2}$

(4) $\lim_{x \to -1} \frac{1}{|x+1|}$

2. 解き方の手順

(1) $\lim_{x \to 1+0} \frac{|x-1|}{x-1}$

$x$ が $1$ より大きい値から $1$ に近づくとき、$x-1 > 0$ なので、$|x-1| = x-1$ となります。したがって、

$\lim_{x \to 1+0} \frac{|x-1|}{x-1} = \lim_{x \to 1+0} \frac{x-1}{x-1} = \lim_{x \to 1+0} 1 = 1$

(2) $\lim_{x \to 2-0} \frac{1}{x-2}$

$x$ が $2$ より小さい値から $2$ に近づくとき、$x-2 < 0$ であり、$x-2$ は $0$ に近づきます。したがって、$1/(x-2)$ は負の無限大に発散します。

$\lim_{x \to 2-0} \frac{1}{x-2} = -\infty$

(3) $\lim_{x \to -2-0} \frac{1}{(x+2)^2}$

$x$ が $-2$ より小さい値から $-2$ に近づくとき、$x+2 < 0$ ですが、$(x+2)^2 > 0$ となります。$x+2$ は $0$ に近づくので、$(x+2)^2$ も $0$ に近づきます。したがって、$1/(x+2)^2$ は正の無限大に発散します。

$\lim_{x \to -2-0} \frac{1}{(x+2)^2} = +\infty$

(4) $\lim_{x \to -1} \frac{1}{|x+1|}$

$x$ が $-1$ に近づくとき、$|x+1|$ は $0$ に近づきます。

$x$ が $-1$ より大きい側から近づくとき、$x+1 > 0$ なので、$|x+1| = x+1$ となり、$1/(x+1)$ は正の無限大に発散します。

$x$ が $-1$ より小さい側から近づくとき、$x+1 < 0$ なので、$|x+1| = -(x+1)$ となり、$1/(-(x+1)) = -1/(x+1)$ も正の無限大に発散します。

したがって、$x$が$-1$に近づくと、$1/|x+1|$ は正の無限大に発散します。

$\lim_{x \to -1} \frac{1}{|x+1|} = +\infty$

3. 最終的な答え

(1) $1$

(2) 発散（$-\infty$）

(3) 発散（$+\infty$）

(4) 発散（$+\infty$）