(1) 任意の自然数 $n$ について、等式 $1^3 + 2^3 + \cdots + n^3 = \frac{n^2(1+n)^2}{4}$ が成り立つことを、数学的帰納法により証明する。 (2) $n$ を自然数とするとき、次の不等式が成り立つことを証明する。 $2^n \ge n^2 - n + 2$
2025/6/24
1. 問題の内容
(1) 任意の自然数 について、等式
が成り立つことを、数学的帰納法により証明する。
(2) を自然数とするとき、次の不等式が成り立つことを証明する。
2. 解き方の手順
(1) 数学的帰納法による証明
(i) のとき
左辺は
右辺は
よって、 のとき等式は成り立つ。
(ii) のとき等式が成り立つと仮定する。すなわち、
が成り立つと仮定する。
のとき、等式が成り立つことを示す。
これは、 のとき等式が成り立つことを示している。
(i), (ii) より、任意の自然数 について、等式
が成り立つ。
(2) 数学的帰納法による証明
(i) のとき
左辺は
右辺は
よって、 のとき不等式は成り立つ。
(ii) のとき不等式が成り立つと仮定する。すなわち、
が成り立つと仮定する。
のとき、不等式が成り立つことを示す。
一方、示すべき不等式は
のとき、 となり、
となる。
よって、
のとき
左辺は
右辺は
よって、 のとき不等式は成り立つ。
のとき
左辺は
右辺は
よって、 のとき不等式は成り立つ。
(i), (ii) より、任意の自然数 について、不等式
が成り立つ。
3. 最終的な答え
(1) 任意の自然数 について、等式 が成り立つ。
(2) 任意の自然数 について、不等式 が成り立つ。