$x^4 - 169$ を、係数の範囲を有理数、実数、複素数とした場合に因数分解する。

代数学因数分解多項式複素数実数有理数
2025/6/24

1. 問題の内容

x4169x^4 - 169 を、係数の範囲を有理数、実数、複素数とした場合に因数分解する。

2. 解き方の手順

まず、x4169x^4 - 169 を因数分解します。
x4169=(x2)2(13)2x^4 - 169 = (x^2)^2 - (13)^2 と見なせるので、和と差の積の公式 a2b2=(a+b)(ab)a^2 - b^2 = (a+b)(a-b) を用いると、
x4169=(x2+13)(x213)x^4 - 169 = (x^2 + 13)(x^2 - 13) となります。
次に、それぞれの係数の範囲で因数分解を考えます。
- 有理数の範囲:
x213=0x^2 - 13 = 0 を解くと x=±13x = \pm \sqrt{13} となり、13\sqrt{13} は無理数であるため、x213x^2-13は有理数の範囲では因数分解できません。
x2+13=0x^2 + 13 = 0 を解くと x=±13=±i13x = \pm \sqrt{-13} = \pm i\sqrt{13} となり、これは虚数なので、x2+13x^2+13も有理数の範囲では因数分解できません。
したがって、有理数の範囲では x4169=(x2+13)(x213)x^4 - 169 = (x^2 + 13)(x^2 - 13) となります。
- 実数の範囲:
x213x^2 - 13x2(13)2x^2 - (\sqrt{13})^2 と見なせるので、x213=(x+13)(x13)x^2 - 13 = (x + \sqrt{13})(x - \sqrt{13}) と因数分解できます。
x2+13x^2 + 13x2(13)x^2 - (-13) と見なせるので、x2+13=x2(i13)2=(x+i13)(xi13)x^2 + 13 = x^2 - (i\sqrt{13})^2 = (x + i\sqrt{13})(x - i\sqrt{13}) と因数分解できます。これは複素数まで範囲を広げた因数分解です。
しかし、実数の範囲では、x2+13=0x^2+13 = 0は実数解を持たないので、x2+13x^2+13は実数の範囲では因数分解できません。
したがって、実数の範囲では x4169=(x2+13)(x+13)(x13)x^4 - 169 = (x^2 + 13)(x + \sqrt{13})(x - \sqrt{13}) となります。
- 複素数の範囲:
x2+13=0x^2 + 13 = 0 を解くと x=±13=±i13x = \pm \sqrt{-13} = \pm i\sqrt{13} となるので、x2+13=(x+i13)(xi13)x^2 + 13 = (x + i\sqrt{13})(x - i\sqrt{13}) と因数分解できます。
したがって、複素数の範囲では x4169=(x+13)(x13)(x+i13)(xi13)x^4 - 169 = (x + \sqrt{13})(x - \sqrt{13})(x + i\sqrt{13})(x - i\sqrt{13}) となります。

3. 最終的な答え

- 有理数: (x2+13)(x213)(x^2+13)(x^2-13)
- 実数: (x2+13)(x+13)(x13)(x^2+13)(x+\sqrt{13})(x-\sqrt{13})
- 複素数: (x+13)(x13)(x+i13)(xi13)(x+\sqrt{13})(x-\sqrt{13})(x+i\sqrt{13})(x-i\sqrt{13})

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