右図のような三角錐において、BD=CD=6cm, AD=12cm, ∠BCD=45°、ADは平面BCDに垂直である。 (1) △ABCの面積を求めよ。 (2) 点Dから平面ABCに下ろした垂線の長さを求めよ。

幾何学三角錐空間図形面積体積三平方の定理余弦定理ヘロンの公式
2025/3/30

1. 問題の内容

右図のような三角錐において、BD=CD=6cm, AD=12cm, ∠BCD=45°、ADは平面BCDに垂直である。
(1) △ABCの面積を求めよ。
(2) 点Dから平面ABCに下ろした垂線の長さを求めよ。

2. 解き方の手順

(1) △ABCの面積を求める。
まず、△BCDの面積を求める。
SBCD=12BDCDsinBCD=1266sin45=123622=92S_{BCD} = \frac{1}{2} \cdot BD \cdot CD \cdot \sin{\angle BCD} = \frac{1}{2} \cdot 6 \cdot 6 \cdot \sin{45^{\circ}} = \frac{1}{2} \cdot 36 \cdot \frac{\sqrt{2}}{2} = 9\sqrt{2}
次に、BCの長さを余弦定理を用いて求める。
BC2=BD2+CD22BDCDcosBCD=62+62266cos45=36+367222=72362BC^2 = BD^2 + CD^2 - 2 \cdot BD \cdot CD \cdot \cos{\angle BCD} = 6^2 + 6^2 - 2 \cdot 6 \cdot 6 \cdot \cos{45^{\circ}} = 36 + 36 - 72 \cdot \frac{\sqrt{2}}{2} = 72 - 36\sqrt{2}
BC=72362=36(22)=622BC = \sqrt{72 - 36\sqrt{2}} = \sqrt{36(2-\sqrt{2})} = 6\sqrt{2-\sqrt{2}}
次に、ABの長さを求める。
ADは平面BCDに垂直なので、△ABDは直角三角形である。
AB=AD2+BD2=122+62=144+36=180=65AB = \sqrt{AD^2 + BD^2} = \sqrt{12^2 + 6^2} = \sqrt{144 + 36} = \sqrt{180} = 6\sqrt{5}
次に、ACの長さを求める。
ADは平面BCDに垂直なので、△ACDは直角三角形である。
AC=AD2+CD2=122+62=144+36=180=65AC = \sqrt{AD^2 + CD^2} = \sqrt{12^2 + 6^2} = \sqrt{144 + 36} = \sqrt{180} = 6\sqrt{5}
△ABCはAB=ACの二等辺三角形である。
ヘロンの公式を用いて△ABCの面積を求める。
s=AB+AC+BC2=65+65+6222=65+322s = \frac{AB + AC + BC}{2} = \frac{6\sqrt{5} + 6\sqrt{5} + 6\sqrt{2-\sqrt{2}}}{2} = 6\sqrt{5} + 3\sqrt{2-\sqrt{2}}
SABC=s(sAB)(sAC)(sBC)=(65+322)(322)(322)(65322)=(3659(22))9(22)=(18018+92)(1892)=(162+92)(1892)=9(18+2)9(22)=9(18+2)(22)=936182+222=934162S_{ABC} = \sqrt{s(s-AB)(s-AC)(s-BC)} = \sqrt{(6\sqrt{5} + 3\sqrt{2-\sqrt{2}})(3\sqrt{2-\sqrt{2}})(3\sqrt{2-\sqrt{2}})(6\sqrt{5} - 3\sqrt{2-\sqrt{2}})} = \sqrt{(36 \cdot 5 - 9(2-\sqrt{2})) \cdot 9(2-\sqrt{2})} = \sqrt{(180 - 18 + 9\sqrt{2}) \cdot (18 - 9\sqrt{2})} = \sqrt{(162+9\sqrt{2})(18-9\sqrt{2})} = \sqrt{9(18+\sqrt{2}) \cdot 9(2-\sqrt{2})} = 9\sqrt{(18+\sqrt{2})(2-\sqrt{2})} = 9\sqrt{36 - 18\sqrt{2} + 2\sqrt{2} - 2} = 9\sqrt{34-16\sqrt{2}}
別の方法:
頂点AからBCに垂線を下ろし、交点をMとする。△ABMで考える。AM = AB2BM2\sqrt{AB^2 - BM^2}
AM=18014(72362)=18018+92=162+92AM = \sqrt{180 - \frac{1}{4}(72-36\sqrt{2})} = \sqrt{180 - 18 + 9\sqrt{2}} = \sqrt{162 + 9\sqrt{2}}
SABC=12BCAM=12622162+92=3(22)(162+92)=3324+182162218=33061442=318(1782)=92(1782)S_{ABC} = \frac{1}{2} \cdot BC \cdot AM = \frac{1}{2} \cdot 6\sqrt{2-\sqrt{2}} \cdot \sqrt{162 + 9\sqrt{2}} = 3\sqrt{(2-\sqrt{2})(162+9\sqrt{2})} = 3\sqrt{324+18\sqrt{2}-162\sqrt{2}-18} = 3\sqrt{306-144\sqrt{2}} = 3\sqrt{18(17 - 8\sqrt{2})} = 9\sqrt{2(17 - 8\sqrt{2})}
△ABCの面積を求める別のアプローチ:
△ABDと△ACDは合同な直角三角形である。
△ABC = △ABD + △ACD - △BCD とはならないので注意
△ABCは空間図形であり、単純に平面上に描けない。
AB = AC = 656\sqrt{5}
BC = 6226\sqrt{2 - \sqrt{2}}
(2) 点Dから平面ABCに下ろした垂線の長さを求める。
体積 V = 13SBCDAD=13×92×12=362\frac{1}{3} S_{BCD} AD = \frac{1}{3} \times 9\sqrt{2} \times 12 = 36\sqrt{2}
体積 V = 13SABCh\frac{1}{3} S_{ABC} h
362=13SABCh36\sqrt{2} = \frac{1}{3} S_{ABC} h
h=1082SABCh = \frac{108\sqrt{2}}{S_{ABC}}

3. 最終的な答え

(1) △ABCの面積: 9341629\sqrt{34-16\sqrt{2}} cm2^2または92(1782)9\sqrt{2(17 - 8\sqrt{2})} cm2^2
(2) 点Dから平面ABCに下ろした垂線の長さ: 1082934162=12234162\frac{108\sqrt{2}}{9\sqrt{34-16\sqrt{2}}} = \frac{12\sqrt{2}}{\sqrt{34-16\sqrt{2}}}cm

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