3次元ベクトル $\vec{a}$, $\vec{b}$, $\vec{c}$ が与えられている。 (1) $\vec{a} = (1, 2, 0)$ の長さ $|\vec{a}|$ を求めよ。 (2) $\vec{b}$ の第3成分が0であるとき、$\vec{b} = (b_1, b_2, 0)$ として、$\vec{a} \times \vec{b}$ を $b_1$ と $b_2$ で表せ。 (3) $\vec{a}$ と $\vec{b}$ が作る平行四辺形の面積 $S$ が2であり、$\vec{a} \times \vec{b}$ が非負ベクトルであるとき、$\vec{a} \times \vec{b}$ を求めよ。 (4) $\vec{a}$, $\vec{b}$, $\vec{c}$ が作る平行六面体の体積 $V$ が6であり、$\vec{c}$ が非負ベクトルであり、$\vec{c}$ から $\vec{a}$ と $\vec{b}$ が張る平面へ下ろした垂線の足が $(5, 4, 0)$ であるとき、$\vec{c}$ を求めよ。

幾何学ベクトル外積内積空間図形平面直線
2025/6/25
## 問題3

1. 問題の内容

3次元ベクトル a\vec{a}, b\vec{b}, c\vec{c} が与えられている。
(1) a=(1,2,0)\vec{a} = (1, 2, 0) の長さ a|\vec{a}| を求めよ。
(2) b\vec{b} の第3成分が0であるとき、b=(b1,b2,0)\vec{b} = (b_1, b_2, 0) として、a×b\vec{a} \times \vec{b}b1b_1b2b_2 で表せ。
(3) a\vec{a}b\vec{b} が作る平行四辺形の面積 SS が2であり、a×b\vec{a} \times \vec{b} が非負ベクトルであるとき、a×b\vec{a} \times \vec{b} を求めよ。
(4) a\vec{a}, b\vec{b}, c\vec{c} が作る平行六面体の体積 VV が6であり、c\vec{c} が非負ベクトルであり、c\vec{c} から a\vec{a}b\vec{b} が張る平面へ下ろした垂線の足が (5,4,0)(5, 4, 0) であるとき、c\vec{c} を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) ベクトルの長さの定義から、
a=12+22+02=5|\vec{a}| = \sqrt{1^2 + 2^2 + 0^2} = \sqrt{5}
(2) 外積の定義から、
a×b=ijk120b1b20=(0,0,b22b1)\vec{a} \times \vec{b} = \begin{vmatrix} \vec{i} & \vec{j} & \vec{k} \\ 1 & 2 & 0 \\ b_1 & b_2 & 0 \end{vmatrix} = (0, 0, b_2 - 2b_1)
(3) 平行四辺形の面積は外積の絶対値に等しいから、
a×b=b22b1=2|\vec{a} \times \vec{b}| = |b_2 - 2b_1| = 2
また、a×b\vec{a} \times \vec{b} が非負ベクトルであるから、各成分は0以上。この場合はz成分のみなので、b22b10b_2 - 2b_1 \ge 0
したがって、b22b1=2b_2 - 2b_1 = 2
よって、a×b=(0,0,2)\vec{a} \times \vec{b} = (0, 0, 2)
(4) 平行六面体の体積はスカラー三重積の絶対値に等しいから、
V=c(a×b)=6V = |\vec{c} \cdot (\vec{a} \times \vec{b})| = 6
a×b=(0,0,2)\vec{a} \times \vec{b} = (0, 0, 2) であり、c\vec{c} から a\vec{a}b\vec{b} が張る平面へ下ろした垂線の足が (5,4,0)(5, 4, 0) であることから、c=(5,4,z)\vec{c} = (5, 4, z) と置ける。なぜならa\vec{a}b\vec{b}が張る平面の方程式はz=0z=0であり、c\vec{c}からこの平面へ下ろした垂線の足は(5,4,0)(5,4,0)だから。
したがって、
(5,4,z)(0,0,2)=2z=6|(5, 4, z) \cdot (0, 0, 2)| = |2z| = 6
z=3|z| = 3
よって、z=±3z = \pm 3
c\vec{c} が非負ベクトルであるから、z0z \ge 0
したがって、z=3z = 3
よって、c=(5,4,3)\vec{c} = (5, 4, 3)

3. 最終的な答え

(1) a=5|\vec{a}| = \sqrt{5}
(2) a×b=(0,0,b22b1)\vec{a} \times \vec{b} = (0, 0, b_2 - 2b_1)
(3) a×b=(0,0,2)\vec{a} \times \vec{b} = (0, 0, 2)
(4) c=(5,4,3)\vec{c} = (5, 4, 3)
## 問題4

1. 問題の内容

2つの直線 l1:x=y2=z31l_1: x = \frac{y}{2} = \frac{z-3}{-1}l2:x+22=y13=z1l_2: \frac{x+2}{2} = \frac{y-1}{3} = \frac{z}{-1} について、
(1) 2直線の位置関係(ねじれの位置、交わる、平行で一致しない、一致する)を答えよ。理由も記述せよ。
(2) (1) で、交わる場合は交点の座標を、その他の場合は2直線間の最小距離を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
直線 l1l_1 の方向ベクトルは v1=(1,2,1)\vec{v_1} = (1, 2, -1)
直線 l2l_2 の方向ベクトルは v2=(2,3,1)\vec{v_2} = (2, 3, -1)
v1\vec{v_1}v2\vec{v_2} は平行ではないので、2直線は平行ではない。
直線 l1l_1 上の点 A(0,0,3)A(0, 0, 3)
直線 l2l_2 上の点 B(2,1,0)B(-2, 1, 0)
AB=(2,1,3)\vec{AB} = (-2, 1, -3)
v1×v2=ijk121231=(1,1,1)\vec{v_1} \times \vec{v_2} = \begin{vmatrix} \vec{i} & \vec{j} & \vec{k} \\ 1 & 2 & -1 \\ 2 & 3 & -1 \end{vmatrix} = (1, -1, -1)
AB(v1×v2)=(2)(1)+(1)(1)+(3)(1)=21+3=0\vec{AB} \cdot (\vec{v_1} \times \vec{v_2}) = (-2)(1) + (1)(-1) + (-3)(-1) = -2 - 1 + 3 = 0
AB(v1×v2)=0\vec{AB} \cdot (\vec{v_1} \times \vec{v_2}) = 0 なので、2直線は同一平面上にある。
平行ではないので、2直線は交わる。
(2)
l1l_1 上の点を P(t,2t,t+3)P(t, 2t, -t+3)l2l_2 上の点を Q(2s2,3s+1,s)Q(2s-2, 3s+1, -s) とする。
PPQQ が一致するとき、
t=2s2t = 2s - 2
2t=3s+12t = 3s + 1
t+3=s-t + 3 = -s
3つ目の式から、t=s+3t = s + 3
これを1つ目の式に代入して、s+3=2s2s + 3 = 2s - 2 より、s=5s = 5
したがって、t=8t = 8
交点の座標は P(8,16,5)P(8, 16, -5)

3. 最終的な答え

(1) 交わる(理由は上記参照)
(2) 交点の座標: (8,16,5)(8, 16, -5)
## 問題5

1. 問題の内容

2つの球 S1:x2+y2+z2=9S_1: x^2 + y^2 + z^2 = 9S2:x2+y2+z2+2x+4y4z=7S_2: x^2 + y^2 + z^2 + 2x + 4y - 4z = 7 について、
(1) 2つの球 S1,S2S_1, S_2 の交わりの円を含む平面を HH とするとき、HH の方程式は x+2y2z+β=0x + 2y - 2z + \beta = 0 で与えられる。β\beta の値を求めよ。
(2) 球 S1S_1 の中心と平面 HH との距離 dd の値を求めよ。
(3) 2つの球 S1,S2S_1, S_2 の交わりの円の半径 rr の値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
平面 HH は、S2S1=0S_2 - S_1 = 0 で与えられる。
S2S1:(x2+y2+z2+2x+4y4z)(x2+y2+z2)=79S_2 - S_1: (x^2 + y^2 + z^2 + 2x + 4y - 4z) - (x^2 + y^2 + z^2) = 7 - 9
2x+4y4z=22x + 4y - 4z = -2
x+2y2z=1x + 2y - 2z = -1
x+2y2z+1=0x + 2y - 2z + 1 = 0
したがって、β=1\beta = 1
(2)
S1S_1 の中心は (0,0,0)(0, 0, 0)
平面 H:x+2y2z+1=0H: x + 2y - 2z + 1 = 0
点と平面の距離の公式より、
d=1(0)+2(0)2(0)+112+22+(2)2=11+4+4=19=13d = \frac{|1(0) + 2(0) - 2(0) + 1|}{\sqrt{1^2 + 2^2 + (-2)^2}} = \frac{|1|}{\sqrt{1 + 4 + 4}} = \frac{1}{\sqrt{9}} = \frac{1}{3}
(3)
S1S_1 の半径は R=9=3R = \sqrt{9} = 3
S1S_1 の中心と平面 HH との距離は d=13d = \frac{1}{3}
三平方の定理より、
r2=R2d2=32(13)2=919=8119=809r^2 = R^2 - d^2 = 3^2 - (\frac{1}{3})^2 = 9 - \frac{1}{9} = \frac{81 - 1}{9} = \frac{80}{9}
r=809=803=453r = \sqrt{\frac{80}{9}} = \frac{\sqrt{80}}{3} = \frac{4\sqrt{5}}{3}

3. 最終的な答え

(1) β=1\beta = 1
(2) d=13d = \frac{1}{3}
(3) r=453r = \frac{4\sqrt{5}}{3}

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