$a$ を定数とする。曲線 $y = (x^2 + 2x + a)e^x$ の変曲点の個数を調べよ。

解析学微分導関数変曲点判別式指数関数
2025/6/25

1. 問題の内容

aa を定数とする。曲線 y=(x2+2x+a)exy = (x^2 + 2x + a)e^x の変曲点の個数を調べよ。

2. 解き方の手順

変曲点を求めるには、2階導関数を計算し、その符号が変化する点を調べます。
(1) まず、1階導関数 yy' を計算します。積の微分法を用いると、
y=(2x+2)ex+(x2+2x+a)ex=(x2+4x+2+a)exy' = (2x + 2)e^x + (x^2 + 2x + a)e^x = (x^2 + 4x + 2 + a)e^x
(2) 次に、2階導関数 yy'' を計算します。再び積の微分法を用いると、
y=(2x+4)ex+(x2+4x+2+a)ex=(x2+6x+6+a)exy'' = (2x + 4)e^x + (x^2 + 4x + 2 + a)e^x = (x^2 + 6x + 6 + a)e^x
(3) 変曲点は y=0y'' = 0 となる点であるため、x2+6x+6+a=0x^2 + 6x + 6 + a = 0 を解きます(ex>0e^x > 0 なので)。
この2次方程式の判別式を DD とすると、
D=624(6+a)=36244a=124a=4(3a)D = 6^2 - 4(6 + a) = 36 - 24 - 4a = 12 - 4a = 4(3 - a)
(4) 判別式 DD の符号によって、変曲点の個数が変わります。
- D>0D > 0 つまり a<3a < 3 のとき、2つの異なる実数解を持つので、変曲点は2個。
- D=0D = 0 つまり a=3a = 3 のとき、重解を持つので、その点で符号が変わるかどうか確認が必要です。
x2+6x+9=(x+3)2=0x^2 + 6x + 9 = (x+3)^2 = 0 より x=3x = -3y=(x+3)2exy'' = (x+3)^2 e^x であるから、x<3x < -3 でも x>3x > -3 でも y0y'' \geq 0 となり x=3x = -3 で符号は変わらないので、変曲点は0個。
- D<0D < 0 つまり a>3a > 3 のとき、実数解を持たないので、変曲点は0個。

3. 最終的な答え

- a<3a < 3 のとき、変曲点は2個
- a3a \geq 3 のとき、変曲点は0個

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