(a) 閉管または開管の開口端における定常波の腹か節の位置、開口端補正について。 (b) シリンダー内の気柱共鳴における波長、固有振動数、開口端補正について。 (c) ピストンの位置を固定し、振動数を変化させた場合の波長と振動数の変化について。

応用数学波動音響定常波気柱共鳴開口端補正波長固有振動数
2025/6/25

1. 問題の内容

(a) 閉管または開管の開口端における定常波の腹か節の位置、開口端補正について。
(b) シリンダー内の気柱共鳴における波長、固有振動数、開口端補正について。
(c) ピストンの位置を固定し、振動数を変化させた場合の波長と振動数の変化について。

2. 解き方の手順

(a)
開口端では、定常波の腹の位置が管口より少し外側に出る。この管口からの距離を開口端補正という。したがって、アは「腹」、イは「開口端補正」である。
(b)
ピストンが x=x1x=x_1x=x2x=x_2 の位置で共鳴が起こったとき、この間に半波長が整数個含まれる。
x2x1x_2 - x_1 の間に半波長が1つ存在すると考えられるので、半波長は x2x1x_2 - x_1 である。
したがって、波長 λ\lambda
λ=2(x2x1)\lambda = 2(x_2 - x_1)
固有振動数 ff は、音速 vv と波長 λ\lambda の関係式 v=fλv = f \lambda から求められる。
f=vλf = \frac{v}{\lambda}
f=v2(x2x1)f = \frac{v}{2(x_2 - x_1)}
開口端補正 Δx\Delta x は、閉管の共鳴において、管の長さ LL に対して L+Δx=nλ4L + \Delta x = n \frac{\lambda}{4} (nは奇数) が成り立つことから求められる。
今回は、x1x_1x2x_2 で共鳴しているので、気柱の長さをそれぞれ L1L_1L2L_2 とすると、
L1+Δx=n1λ4L_1 + \Delta x = n_1 \frac{\lambda}{4}
L2+Δx=n2λ4L_2 + \Delta x = n_2 \frac{\lambda}{4}
ここで、L1=x1L_1 = x_1L2=x2L_2 = x_2n2n1=2n_2 - n_1 = 2 とすると、
x2x1=λ2x_2 - x_1 = \frac{\lambda}{2} …①
Δx\Delta xは不変なので、 x1+Δx=(2k1)λ4x_1 + \Delta x = (2k-1)\frac{\lambda}{4} より、Δx=2(x2x1)\Delta x = 2 (x_2 - x_1)の形にはならない。問題文よりλ=2(x2x1)\lambda = 2(x_2-x_1)は確定なので、x1+Δxx_1 + \Delta x が波長の4分の奇数倍となるように考える必要がある。この問題では、開口端補正を求めることはできない。
(c)
ピストンの位置 x=x1x = x_1 を固定し、振動数を ff' に変化させたとき、波長を λ\lambda' とする。
ピストンの位置は変わらないので、λ\lambda'λ\lambdaに比べて短くなっている。
波長の変化はわからないので、λ=vf\lambda' = \frac{v}{f'}
次に ff' を求める。
ピストンの位置を固定したまま振動数を上げたときに固有振動が起こるので、波長は x1x_1 に応じて決まる。したがって λ=×λ\lambda' = ア \times \lambda は求められない。
ただし、音速は一定なので、f=vλf' = \frac{v}{\lambda'} である。また、f=vλf = \frac{v}{\lambda} である。
したがって、ff=λλ\frac{f'}{f} = \frac{\lambda}{\lambda'} となるので、f=λλf=×ff' = \frac{\lambda}{\lambda'} f = イ \times f である。よって、イは λ/λ\lambda / \lambda'である。

3. 最終的な答え

(a) ア:腹、イ:開口端補正
(b) λ=2(x2x1)\lambda = 2(x_2 - x_1)f=v2(x2x1)f = \frac{v}{2(x_2 - x_1)}Δx\Delta x:求められない
(c) λ=vf\lambda' = \frac{v}{f'}f=λλff' = \frac{\lambda}{\lambda'} f

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