複素数平面において、点 $z$ が与えられたとき、以下の点がそれぞれどのように移動した点であるかを答える問題です。 (1) $(1 + \sqrt{3}i)z$ (2) $(-1 + i)z$ (3) $2iz$

代数学複素数複素数平面極形式回転絶対値
2025/6/25

1. 問題の内容

複素数平面において、点 zz が与えられたとき、以下の点がそれぞれどのように移動した点であるかを答える問題です。
(1) (1+3i)z(1 + \sqrt{3}i)z
(2) (1+i)z(-1 + i)z
(3) 2iz2iz

2. 解き方の手順

複素数 a+bia+bi を極形式 r(cosθ+isinθ)r(\cos\theta + i\sin\theta) で表すと、複素数 zza+bia+bi を掛けることは、zz を原点を中心に θ\theta だけ回転させ、rr 倍することに対応します。
(1) 1+3i1 + \sqrt{3}i を極形式で表します。
r=12+(3)2=1+3=4=2r = \sqrt{1^2 + (\sqrt{3})^2} = \sqrt{1 + 3} = \sqrt{4} = 2
cosθ=12\cos\theta = \frac{1}{2}, sinθ=32\sin\theta = \frac{\sqrt{3}}{2} より、θ=π3\theta = \frac{\pi}{3}
よって、1+3i=2(cosπ3+isinπ3)1 + \sqrt{3}i = 2(\cos\frac{\pi}{3} + i\sin\frac{\pi}{3})
したがって、(1+3i)z(1 + \sqrt{3}i)z は、zz を原点を中心に π3\frac{\pi}{3} だけ回転させ、2倍した点です。
(2) 1+i-1 + i を極形式で表します。
r=(1)2+12=1+1=2r = \sqrt{(-1)^2 + 1^2} = \sqrt{1 + 1} = \sqrt{2}
cosθ=12\cos\theta = \frac{-1}{\sqrt{2}}, sinθ=12\sin\theta = \frac{1}{\sqrt{2}} より、θ=3π4\theta = \frac{3\pi}{4}
よって、1+i=2(cos3π4+isin3π4)-1 + i = \sqrt{2}(\cos\frac{3\pi}{4} + i\sin\frac{3\pi}{4})
したがって、(1+i)z(-1 + i)z は、zz を原点を中心に 3π4\frac{3\pi}{4} だけ回転させ、2\sqrt{2} 倍した点です。
(3) 2i2i を極形式で表します。
r=02+22=4=2r = \sqrt{0^2 + 2^2} = \sqrt{4} = 2
cosθ=02=0\cos\theta = \frac{0}{2} = 0, sinθ=22=1\sin\theta = \frac{2}{2} = 1 より、θ=π2\theta = \frac{\pi}{2}
よって、2i=2(cosπ2+isinπ2)2i = 2(\cos\frac{\pi}{2} + i\sin\frac{\pi}{2})
したがって、2iz2iz は、zz を原点を中心に π2\frac{\pi}{2} だけ回転させ、2倍した点です。

3. 最終的な答え

(1) 点 (1+3i)z(1 + \sqrt{3}i)z は、点 zz を原点を中心に π3\frac{\pi}{3} だけ回転させ、原点からの距離を2倍した点です。
(2) 点 (1+i)z(-1 + i)z は、点 zz を原点を中心に 3π4\frac{3\pi}{4} だけ回転させ、原点からの距離を2\sqrt{2} 倍した点です。
(3) 点 2iz2iz は、点 zz を原点を中心に π2\frac{\pi}{2} だけ回転させ、原点からの距離を2倍した点です。

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