三角形ABCにおいて、$AB = 2\sqrt{3}, BC = 2, \angle C = 120^{\circ}$である。 (1) $\angle A$の大きさと$CA$の長さを求めよ。 (2) 三角形ABCの面積をSとするとき、Sを求めよ。 (3) 三角形ABCの内接円の半径をrとするとき、rを求めよ。また、三角形ABCの内接円の中心をI、外接円の中心をOとするとき、線分OIの長さを求めよ。

幾何学三角形余弦定理正弦定理面積内接円外接円オイラーの定理
2025/3/30

1. 問題の内容

三角形ABCにおいて、AB=23,BC=2,C=120AB = 2\sqrt{3}, BC = 2, \angle C = 120^{\circ}である。
(1) A\angle Aの大きさとCACAの長さを求めよ。
(2) 三角形ABCの面積をSとするとき、Sを求めよ。
(3) 三角形ABCの内接円の半径をrとするとき、rを求めよ。また、三角形ABCの内接円の中心をI、外接円の中心をOとするとき、線分OIの長さを求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 余弦定理を用いてAB2=BC2+CA22(BC)(CA)cosCAB^2 = BC^2 + CA^2 - 2(BC)(CA) \cos{C}を計算する。
AB=23,BC=2,C=120AB = 2\sqrt{3}, BC = 2, \angle C = 120^{\circ}を代入すると、
(23)2=22+CA22(2)(CA)cos120(2\sqrt{3})^2 = 2^2 + CA^2 - 2(2)(CA)\cos{120^{\circ}}
12=4+CA24(CA)(12)12 = 4 + CA^2 - 4(CA)(-\frac{1}{2})
12=4+CA2+2CA12 = 4 + CA^2 + 2CA
CA2+2CA8=0CA^2 + 2CA - 8 = 0
(CA+4)(CA2)=0(CA+4)(CA-2) = 0
CA>0CA > 0より、CA=2CA = 2
正弦定理よりBCsinA=ABsinC\frac{BC}{\sin{A}} = \frac{AB}{\sin{C}}
2sinA=23sin120\frac{2}{\sin{A}} = \frac{2\sqrt{3}}{\sin{120^{\circ}}}
sinA=2sin12023=sin1203=3/23=12\sin{A} = \frac{2\sin{120^{\circ}}}{2\sqrt{3}} = \frac{\sin{120^{\circ}}}{\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{3}/2}{\sqrt{3}} = \frac{1}{2}
0<A<1800 < A < 180^{\circ}なのでA=30A = 30^{\circ}またはA=150A = 150^{\circ}だが、A+C<180A+C < 180^{\circ}より、A=30A = 30^{\circ}
(2) S=12(BC)(CA)sinC=12(2)(2)sin120=2×32=3S = \frac{1}{2} (BC)(CA) \sin{C} = \frac{1}{2}(2)(2)\sin{120^{\circ}} = 2 \times \frac{\sqrt{3}}{2} = \sqrt{3}
(3) S=12r(AB+BC+CA)=3S = \frac{1}{2} r (AB+BC+CA) = \sqrt{3}
12r(23+2+2)=3\frac{1}{2}r(2\sqrt{3}+2+2) = \sqrt{3}
12r(23+4)=3\frac{1}{2}r(2\sqrt{3}+4) = \sqrt{3}
r(3+2)=3r(\sqrt{3}+2) = \sqrt{3}
r=32+3=3(23)(2+3)(23)=23343=233r = \frac{\sqrt{3}}{2+\sqrt{3}} = \frac{\sqrt{3}(2-\sqrt{3})}{(2+\sqrt{3})(2-\sqrt{3})} = \frac{2\sqrt{3}-3}{4-3} = 2\sqrt{3}-3
線分OIの長さは、オイラーの定理 OI2=R(R2r)OI^2 = R(R-2r) で求められる。
正弦定理よりBCsinA=2R\frac{BC}{\sin{A}} = 2R
2R=2sin30=21/2=42R = \frac{2}{\sin{30^{\circ}}} = \frac{2}{1/2} = 4より、R=2R=2
OI2=2(22(233))=2(243+6)=2(843)=1683OI^2 = 2(2-2(2\sqrt{3}-3)) = 2(2-4\sqrt{3}+6) = 2(8-4\sqrt{3}) = 16 - 8\sqrt{3}
OI=1683=16248OI = \sqrt{16 - 8\sqrt{3}} = \sqrt{16 - 2\sqrt{48}}
OI=(232)2=22(23)=(423)=223OI = \sqrt{(2\sqrt{3} - 2)^2}=2\sqrt{2(2-\sqrt{3})} = \sqrt{(4-2\sqrt{3})}=|2-2\sqrt{3}|
OI=(232)2=223OI=\sqrt{(2\sqrt{3} - 2)^2}= 2\sqrt{2-\sqrt{3}}
2232\sqrt{2} - 3

3. 最終的な答え

(1) A=30\angle A = 30^{\circ}, CA=2CA = 2
(2) S=3S = \sqrt{3}
(3) r=233r = 2\sqrt{3}-3, OI=423=31OI = \sqrt{4-2\sqrt{3}}=\sqrt{3} - 1

「幾何学」の関連問題

図において、線分QBは$\angle B$の二等分線、線分QCは$\angle ACD$の二等分線である。$\angle A = \alpha$、$\angle Q = x$とするとき、$x$を$\a...

角度二等分線三角形外角図形
2025/7/30

$\theta$ が鋭角の場合と鈍角の場合について、$\sin \theta$, $\cos \theta$, $\tan \theta$ の符号をそれぞれ求める問題です。

三角関数サインコサインタンジェント鋭角鈍角単位円
2025/7/30

xy平面上に2点A(3, 2), B(8, 9)がある。点Pが直線 $l: y = x - 3$ 上を動くとき、AP + PB の最小値と、そのときの点Pの座標を求める。

幾何座標平面線分の最小値対称点直線の方程式
2025/7/30

図に示された角度について、点Pの座標を求め、三角比(sin, cos, tan)の値を求める問題です。(5)は135°の場合、(6)は150°の場合について計算します。

三角比三角関数座標角度
2025/7/30

与えられた角度(30°, 45°, 60°, 120°)に対して、原点Oからの距離OPがそれぞれ与えられたとき、点Pの座標と、三角比(sin, cos, tan)の値を求める問題です。

三角比三角関数座標角度sincostan
2025/7/30

点 $P$ は $\angle XOY$ の内部にあり、$OP = 4$ cm である。線分 $OA$ は線分 $OP$ を直線 $OX$ を対称軸として対称移動させたもの、線分 $OB$ は線分 $...

角度対称移動三角形面積正三角形直角二等辺三角形
2025/7/30

余弦定理を用いて、以下の三角形ABCに関する値を求めます。 (1) $A = 60^\circ$, $b = 8$, $c = 5$ のとき、$a$ の値を求めます。 (2) $B = 30^\cir...

余弦定理三角形辺の長さ角度
2025/7/30

長方形ABCDを点Bを中心に反時計回りに回転させて長方形EBFGを作ります。点Fは辺AD上にあり、GHは辺ADと垂直に交わり、AIは辺BFと垂直に交わります。このとき、三角形ABIと三角形GFHが合同...

合同長方形回転角度証明
2025/7/30

線分AB上に点Cがあり、$AC > CB$である。ACとCBをそれぞれ1辺とする正三角形ACDとCBEがABの同じ側に作られている。点Eを通ってABに平行な直線とCD, ADとの交点をそれぞれF, G...

幾何三角形面積平行線等積変形正三角形
2025/7/30

$|\vec{a}|=1$, $|\vec{b}|=\sqrt{2}$ であり、$\vec{a}-\vec{b}$ と $3\vec{a}+2\vec{b}$ が垂直であるとき、$\vec{a}$ と...

ベクトル内積角度垂直
2025/7/30