問題は、数学的帰納法を用いて、以下の2つの命題がすべての自然数 $n$ に対して成り立つことを証明することです。 (1) $\frac{1}{2!} + \frac{2}{3!} + \frac{3}{4!} + \cdots + \frac{n}{(n+1)!} = 1 - \frac{1}{(n+1)!}$ (2) $2^{n+1} > n(n+1) + 1$
2025/6/26
1. 問題の内容
問題は、数学的帰納法を用いて、以下の2つの命題がすべての自然数 に対して成り立つことを証明することです。
(1)
(2)
2. 解き方の手順
(1) 等式の証明
* ステップ1: 帰納法の基礎 (のとき)
左辺:
右辺:
よって、のとき、等式は成り立ちます。
* ステップ2: 帰納法の仮定
のとき、等式が成り立つと仮定します。すなわち、
* ステップ3: 帰納法のステップ (のとき)
のとき、等式が成り立つことを示します。
(帰納法の仮定より)
これは、のときの右辺に等しいので、のときも等式は成り立ちます。
* ステップ4: 結論
数学的帰納法の原理により、すべての自然数 に対して等式は成り立ちます。
(2) 不等式の証明
* ステップ1: 帰納法の基礎 (のとき)
左辺:
右辺:
なので、のとき不等式は成り立ちます。
* ステップ2: 帰納法の仮定
のとき、不等式が成り立つと仮定します。すなわち、
* ステップ3: 帰納法のステップ (のとき)
のとき、不等式が成り立つことを示します。
(帰納法の仮定より)
示すべきは、
つまり、を示す。
ここで、 を示す。
の時、は成り立つ。
の時、となるので、k=1の場合は別途確認が必要。
の場合、基礎段階で証明済み。
を証明する代わりに
を示せればよい
を示せばよく、 では、 が成り立つ。
の時も不等式が成り立つ。
* ステップ4: 結論
数学的帰納法の原理により、すべての自然数 に対して不等式は成り立ちます。
3. 最終的な答え
(1) すべての自然数 に対して、 が成り立つ。
(2) すべての自然数 に対して、 が成り立つ。