a, b, cを実数とする。 (1) $a+b=c$のとき、$a^3+b^3+3abc=c^3$が成り立つことを示す。 (2) $a+b \geq c$のとき、$a^3+b^3+3abc \geq c^3$が成り立つことを示す。

代数学不等式因数分解式の展開
2025/6/26

1. 問題の内容

a, b, cを実数とする。
(1) a+b=ca+b=cのとき、a3+b3+3abc=c3a^3+b^3+3abc=c^3が成り立つことを示す。
(2) a+bca+b \geq cのとき、a3+b3+3abcc3a^3+b^3+3abc \geq c^3が成り立つことを示す。

2. 解き方の手順

(1) a+b=ca+b=cのとき、a3+b3+3abc=c3a^3+b^3+3abc=c^3を示す。
a+b=ca+b=cを変形して、ca=bc-a=bとする。
この式をa3+b3+3abc=c3a^3+b^3+3abc=c^3に代入することを考える。しかし、直接代入しても証明しづらいので、a3+b3a^3+b^3を変形することから始める。
a3+b3+3abca^3+b^3+3abcを因数分解すると、
a3+b3=(a+b)(a2ab+b2)a^3+b^3 = (a+b)(a^2-ab+b^2)
したがって、
a3+b3+3abc=(a+b)(a2ab+b2)+3abca^3+b^3+3abc = (a+b)(a^2-ab+b^2)+3abc
a+b=ca+b=cであるから、
c(a2ab+b2)+3abc=ca2abc+cb2+3abc=ca2+2abc+cb2=c(a2+2ab+b2)=c(a+b)2c(a^2-ab+b^2)+3abc = ca^2-abc+cb^2+3abc = ca^2+2abc+cb^2 = c(a^2+2ab+b^2) = c(a+b)^2
a+b=ca+b=cより、c(a+b)2=c(c)2=c3c(a+b)^2 = c(c)^2 = c^3
よって、a3+b3+3abc=c3a^3+b^3+3abc=c^3
(2) a+bca+b \geq cのとき、a3+b3+3abcc3a^3+b^3+3abc \geq c^3を示す。
(1)と同様に、a3+b3+3abc=(a+b)(a2ab+b2)+3abc=(a+b)(a2+2ab+b2)=(a+b)(a+b)2=(a+b)3a^3+b^3+3abc=(a+b)(a^2-ab+b^2)+3abc=(a+b)(a^2+2ab+b^2) = (a+b)(a+b)^2 = (a+b)^3
したがって、a3+b3+3abc=(a+b)3a^3+b^3+3abc = (a+b)^3
与えられた条件a+bca+b \geq cより、(a+b)3c3(a+b)^3 \geq c^3が成り立つ。
よって、a3+b3+3abcc3a^3+b^3+3abc \geq c^3

3. 最終的な答え

(1) a3+b3+3abc=c3a^3+b^3+3abc=c^3
(2) a3+b3+3abcc3a^3+b^3+3abc \geq c^3

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