直角三角形ABCにおいて、∠A = 30°, ∠B = 90°, BC = 1である。辺AB上に∠CDB = 45°となるように点Dをとる。また、直線ABと点Aで接し、点Cを通る円と直線CDの交点をEとする。 (1) 線分ADの長さを求めよ。また、∠DAEの大きさを求めよ。 (2) 線分AEの長さを求めよ。 (3) 弦ACに関して、点Eと反対側の弧上に点Pをとる。△ACPの面積の最大値を求めよ。

幾何学三角形接弦定理正弦定理面積最大化
2025/3/30

1. 問題の内容

直角三角形ABCにおいて、∠A = 30°, ∠B = 90°, BC = 1である。辺AB上に∠CDB = 45°となるように点Dをとる。また、直線ABと点Aで接し、点Cを通る円と直線CDの交点をEとする。
(1) 線分ADの長さを求めよ。また、∠DAEの大きさを求めよ。
(2) 線分AEの長さを求めよ。
(3) 弦ACに関して、点Eと反対側の弧上に点Pをとる。△ACPの面積の最大値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1)
まず、△BCDについて考える。∠CDB = 45°, ∠B = 90°より、∠BCD = 180° - 90° - 45° = 45°である。したがって、△BCDは直角二等辺三角形である。
BC = 1なので、BD = BC = 1である。
次に、△ABCについて考える。∠A = 30°, ∠B = 90°より、tan30° = BCAB\frac{BC}{AB}である。
tan30° = 13\frac{1}{\sqrt{3}}なので、1AB=13\frac{1}{AB} = \frac{1}{\sqrt{3}}となり、AB = 3\sqrt{3}である。
AD = AB - BD = 3\sqrt{3} - 1である。
よって、AD = 3\sqrt{3} - 1となる。
次に、∠DAEを求める。円と直線ABは点Aで接するので、接弦定理より、∠DAE = ∠ACEである。
また、∠ACD = ∠ACB - ∠BCDである。
∠ACB = 180° - 90° - 30° = 60°である。
∠BCD = 45°なので、∠ACD = 60° - 45° = 15°となる。
∠DAE = ∠ACE = ∠ACD = 15°である。
よって、∠DAE = 15°となる。
(2)
△ADEについて、正弦定理を用いる。
AEsin(ADE)=ADsin(AED)\frac{AE}{\sin(\angle ADE)} = \frac{AD}{\sin(\angle AED)}
∠ADE = 180° - ∠CDB = 180° - 45° = 135°である。
∠AED = ∠ACD = 15°(円周角の定理)
AEsin(135)=31sin(15)\frac{AE}{\sin(135^\circ)} = \frac{\sqrt{3}-1}{\sin(15^\circ)}
sin(135)=sin(45)=22\sin(135^\circ) = \sin(45^\circ) = \frac{\sqrt{2}}{2}
sin(15)=624\sin(15^\circ) = \frac{\sqrt{6} - \sqrt{2}}{4}
AE=(31)sin(135)sin(15)=(31)22624AE = \frac{(\sqrt{3}-1) \sin(135^\circ)}{\sin(15^\circ)} = \frac{(\sqrt{3}-1) \frac{\sqrt{2}}{2}}{\frac{\sqrt{6} - \sqrt{2}}{4}}
AE=22(31)62=22(31) (6+2)(62) (6+2)=22(18+662)62=22(322)4=22(22)4=84=2AE = \frac{2\sqrt{2}(\sqrt{3}-1)}{\sqrt{6}-\sqrt{2}} = \frac{2\sqrt{2}(\sqrt{3}-1)\ (\sqrt{6}+\sqrt{2})}{(\sqrt{6}-\sqrt{2})\ (\sqrt{6}+\sqrt{2})} = \frac{2\sqrt{2}(\sqrt{18}+\sqrt{6}-\sqrt{6}-\sqrt{2})}{6-2} = \frac{2\sqrt{2}(3\sqrt{2}-\sqrt{2})}{4} = \frac{2\sqrt{2}(2\sqrt{2})}{4} = \frac{8}{4} = 2
よって、AE = 2となる。
(3)
△ACPの面積が最大となるのは、点Pが弦ACから最も遠いときである。それは、点Pが円弧ACの中点であるときである。このとき、AP=CPとなる。
△ACPの面積 = 12AC×h\frac{1}{2}AC \times h,ここでhは点PからACまでの距離である。
∠BAC = 30°, BC = 1より、AC = BCsin30=11/2=2\frac{BC}{\sin{30}} = \frac{1}{1/2} = 2.
ACを底辺とすると、高さが最大になるのは、点Pが円弧ACの中点の時。
円の中心をOとする。
∠AOC = 2∠ABC = 2(60) = 120度
AP = CPの場合、点Pは弧ACの中点。
したがって、∠AOP=60度となり、△AOPは正三角形である。
したがってOP=OA=OC
よって△ACPの最大面積は3\sqrt{3}.

3. 最終的な答え

(1) AD = 3\sqrt{3} - 1, ∠DAE = 15°
(2) AE = 2
(3) 3\sqrt{3}

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