問題1: 質量の無視できるばねの両端におもりA, Bが取り付けられている。おもりA, Bとばねをまとめたものを系Cとする。A, Bに作用する力は地球からの引力とばねの復元力のみと仮定し、以下の(1)~(4)の力を内力・外力に分類する。 (1) おもりAに作用する重力 (2) おもりAに作用するばねの復元力 (3) 系Cに関して、Aに作用する重力 (4) 系Cに関して、Aに作用するばねの復元力 問題2: 質点A, Bからなる質点系に対して、成立するものを選ぶ。 1. Aに作用する力が内力だけならば、Aの運動量は保存する。
2025/6/26
1. 問題の内容
問題1:
質量の無視できるばねの両端におもりA, Bが取り付けられている。おもりA, Bとばねをまとめたものを系Cとする。A, Bに作用する力は地球からの引力とばねの復元力のみと仮定し、以下の(1)~(4)の力を内力・外力に分類する。
(1) おもりAに作用する重力
(2) おもりAに作用するばねの復元力
(3) 系Cに関して、Aに作用する重力
(4) 系Cに関して、Aに作用するばねの復元力
問題2:
質点A, Bからなる質点系に対して、成立するものを選ぶ。
1. Aに作用する力が内力だけならば、Aの運動量は保存する。
2. A, Bに作用する力が内力だけならば、AとBの運動量の和は保存する。
3. Aに作用する力が内力だけならば、Aの力学的エネルギーは保存する。
4. A, Bに作用する力が内力だけならば、AとBの力学的エネルギーの和は保存する。
5. Aに作用する力が保存力だけならば、Aの力学的エネルギーは保存する。
6. A, Bに作用する力が保存力だけならば、AとBの力学的エネルギーの和は保存する。
2. 解き方の手順
問題1:
内力・外力の定義を理解することが重要。
内力:系内の物体間でのみ作用する力。系全体の運動に影響を与えない。
外力:系外から系内の物体に作用する力。系全体の運動に影響を与える。
(1) おもりAに作用する重力:
おもりAに作用する重力は、地球からおもりAに作用する力なので、系Cから見ると外力。
(2) おもりAに作用するばねの復元力:
ばねはおもりAとBから構成される系Cの一部なので、おもりAに作用するばねの復元力は内力。
(3) 系Cに関して、Aに作用する重力:
系Cを一つのまとまった系として考えると、Aに作用する重力は地球からAに作用する力なので、外力。
(4) 系Cに関して、Aに作用するばねの復元力:
ばねはおもりAとBから構成される系Cの一部なので、おもりAに作用するばねの復元力は内力。
問題2:
系の運動量保存則と力学的エネルギー保存則を理解することが重要。
運動量保存則:系に外力が働かないとき、系の運動量は保存される。
力学的エネルギー保存則:系に保存力以外の力が働かないとき、系の力学的エネルギーは保存される。
1. Aに作用する力が内力だけならば、Aの運動量は保存する:
Aに作用する力が内力だけならば、Aは外力を受けないのでAの運動量は保存される。成立する。
2. A, Bに作用する力が内力だけならば、AとBの運動量の和は保存する:
AとBからなる系に外力が働かないため、AとBの運動量の和は保存される。成立する。
3. Aに作用する力が内力だけならば、Aの力学的エネルギーは保存する:
Aに作用する力が内力(保存力とは限らない)だけの場合、Aの力学的エネルギーは保存されるとは限らない。成立しない。
4. A, Bに作用する力が内力だけならば、AとBの力学的エネルギーの和は保存する:
A, Bに作用する力が内力(保存力とは限らない)だけの場合、AとB全体の力学的エネルギーが保存されるとは限らない。成立しない。
5. Aに作用する力が保存力だけならば、Aの力学的エネルギーは保存する:
Aに作用する力が保存力だけならば、Aの力学的エネルギーは保存される。成立する。
6. A, Bに作用する力が保存力だけならば、AとBの力学的エネルギーの和は保存する:
A, Bに作用する力が保存力だけならば、AとB全体の力学的エネルギーは保存される。成立する。
3. 最終的な答え
問題1:
(1) 外力
(2) 内力
(3) 外力
(4) 内力
問題2:
1, 2, 5, 6