実数を係数とする2次方程式 $x^2 - 2(k+1)x + 2(k^2 + 3k - 10) = 0$ が与えられています。 以下の3つの条件を満たすとき、定数 $k$ の値の範囲を求めます。 (1) 正の解と負の解をもつ。 (2) 異なる2つの正の解をもつ。 (3) すべての解が $-2$ より小さい。

1. 問題の内容

実数を係数とする2次方程式 $x^2 - 2(k+1)x + 2(k^2 + 3k - 10) = 0$ が与えられています。

以下の3つの条件を満たすとき、定数 $k$ の値の範囲を求めます。

(1) 正の解と負の解をもつ。

(2) 異なる2つの正の解をもつ。

(3) すべての解が $-2$ より小さい。

2. 解き方の手順

与えられた2次方程式を $f(x) = x^2 - 2(k+1)x + 2(k^2 + 3k - 10) = 0$ とします。

(1) 正の解と負の解をもつとき

このとき、$f(0) < 0$ となる必要があります。

$f(0) = 2(k^2 + 3k - 10) < 0$

$k^2 + 3k - 10 < 0$

$(k+5)(k-2) < 0$

$-5 < k < 2$

(2) 異なる2つの正の解をもつとき

判別式 $D > 0$ かつ (軸 > 0) かつ $f(0) > 0$ が必要です。

$D/4 = (k+1)^2 - 2(k^2 + 3k - 10) > 0$

$k^2 + 2k + 1 - 2k^2 - 6k + 20 > 0$

$-k^2 - 4k + 21 > 0$

$k^2 + 4k - 21 < 0$

$(k+7)(k-3) < 0$

$-7 < k < 3$

軸: $x = k+1 > 0$ より $k > -1$

$f(0) = 2(k^2 + 3k - 10) > 0$

$k^2 + 3k - 10 > 0$

$(k+5)(k-2) > 0$

$k < -5$ または $k > 2$

これらを全て満たす $k$ の範囲は、$2 < k < 3$ です。

(3) すべての解が $-2$ より小さいとき

判別式 $D \ge 0$ かつ 軸 < $-2$ かつ $f(-2) > 0$ が必要です。

$D/4 = (k+1)^2 - 2(k^2 + 3k - 10) \ge 0$

$-k^2 - 4k + 21 \ge 0$

$k^2 + 4k - 21 \le 0$

$(k+7)(k-3) \le 0$

$-7 \le k \le 3$

軸: $x = k+1 < -2$ より $k < -3$

$f(-2) = (-2)^2 - 2(k+1)(-2) + 2(k^2 + 3k - 10) > 0$

$4 + 4(k+1) + 2(k^2 + 3k - 10) > 0$

$4 + 4k + 4 + 2k^2 + 6k - 20 > 0$

$2k^2 + 10k - 12 > 0$

$k^2 + 5k - 6 > 0$

$(k+6)(k-1) > 0$

$k < -6$ または $k > 1$

これらを全て満たす $k$ の範囲は、$-7 \le k < -6$ です。

3. 最終的な答え

(1) $-5 < k < 2$

(2) $2 < k < 3$

(3) $-7 \le k < -6$