(1) 複素数 $z$ が $z + \frac{16}{z}$ が実数となるような $0$ でない $z$ の軌跡を複素数平面上に図示せよ。 (2) (1)の条件に加えて、$2 \le z + \frac{16}{z} \le 10$ となるような $0$ でない $z$ の軌跡を複素数平面上に図示せよ。
2025/6/27
1. 問題の内容
(1) 複素数 が が実数となるような でない の軌跡を複素数平面上に図示せよ。
(2) (1)の条件に加えて、 となるような でない の軌跡を複素数平面上に図示せよ。
2. 解き方の手順
(1) (ただし、, ) とおく。
すると、
したがって、
が実数であるためには、虚部が でなければならない。
つまり、
または
または
(∵ ) または
のとき、 であり、 は原点中心、半径 の円を描く。ただし、 は含まない。
のとき、 であり、 は実軸の正の部分を表す。
のとき、 であり、 は実軸の負の部分を表す。
ただし、 は含まない。
したがって、 の軌跡は、原点中心、半径 の円周と、実軸全体から原点を除いたものである。
(2) (1)の条件より、 は実数であるから、 は が 以上 以下の実数であることを意味する。
(1)より、 または または
のとき、 は を満たす。
かつ
かつ
のとき、
のとき、
のとき、
したがって、軌跡は の円周のうち、偏角が の範囲である。
のとき、
のとき、
3. 最終的な答え
(1) 原点中心、半径 の円周(原点を含まない)と、実軸全体から原点を除いたもの。
(2) 実軸上の と の範囲と、円 上の偏角の範囲 を満たす点。