関数 $f(x) = x + \cos{x}$ (ただし、$0 \leq x \leq 2\pi$) の増減表を完成させ、グラフの概形を答える問題です。

1. 問題の内容

関数 $f(x) = x + \cos{x}$ (ただし、$0 \leq x \leq 2\pi$) の増減表を完成させ、グラフの概形を答える問題です。

2. 解き方の手順

まず、$f(x)$ の一階導関数 $f'(x)$ と二階導関数 $f''(x)$ を求めます。

$f(x) = x + \cos{x}$

$f'(x) = 1 - \sin{x}$

$f''(x) = -\cos{x}$

$f'(x)=0$ となる $x$ を求めます。

$1 - \sin{x} = 0$

$\sin{x} = 1$

$0 \leq x \leq 2\pi$ の範囲では、$x = \frac{\pi}{2}$ です。

$f''(x)=0$ となる $x$ を求めます。

$-\cos{x} = 0$

$\cos{x} = 0$

$0 \leq x \leq 2\pi$ の範囲では、$x = \frac{\pi}{2}, \frac{3\pi}{2}$ です。

増減表を作成します。

$x = 0, \frac{\pi}{2}, \frac{3\pi}{2}, 2\pi$ における $f'(x)$, $f''(x)$, $f(x)$ の値を計算します。

$f'(0) = 1 - \sin{0} = 1 > 0$

$f'(\frac{\pi}{2}) = 1 - \sin{\frac{\pi}{2}} = 1 - 1 = 0$

$f'(\frac{3\pi}{2}) = 1 - \sin{\frac{3\pi}{2}} = 1 - (-1) = 2 > 0$

$f'(2\pi) = 1 - \sin{2\pi} = 1 - 0 = 1 > 0$

$f''(0) = -\cos{0} = -1 < 0$

$f''(\frac{\pi}{2}) = -\cos{\frac{\pi}{2}} = 0$

$f''(\frac{3\pi}{2}) = -\cos{\frac{3\pi}{2}} = 0$

$f''(2\pi) = -\cos{2\pi} = -1 < 0$

$f(0) = 0 + \cos{0} = 1$

$f(\frac{\pi}{2}) = \frac{\pi}{2} + \cos{\frac{\pi}{2}} = \frac{\pi}{2}$

$f(\frac{3\pi}{2}) = \frac{3\pi}{2} + \cos{\frac{3\pi}{2}} = \frac{3\pi}{2}$

$f(2\pi) = 2\pi + \cos{2\pi} = 2\pi + 1$

$0 < x < \frac{\pi}{2}$ のとき、$f'(x) > 0$, $f''(x) < 0$ なので、$f(x)$ は増加かつ上に凸。

$\frac{\pi}{2} < x < \frac{3\pi}{2}$ のとき、$f'(x) > 0$, $f''(x) > 0$ となる$x$が存在するので、$f(x)$ は増加かつ下に凸。

$\frac{3\pi}{2} < x < 2\pi$ のとき、$f'(x) > 0$, $f''(x) < 0$ なので、$f(x)$ は増加かつ上に凸。

$x = \frac{\pi}{2}, \frac{3\pi}{2}$ で二階微分が $0$ になり、符号が変わるので変曲点です。

$f'(x) \ge 0$ なので、$f(x)$ は常に増加します。

3. 最終的な答え

増減表は次のようになります。

| x | 0 | ... | π/2 | ... | 3π/2 | ... | 2π |

| :---- | :---- | :---------------- | :---- | :---------------- | :----- | :---------------- | :---- |

| f'(x) | + | + | 0 | + | + | + | + |

| f''(x)| -1 | - | 0 | + | 0 | - | -1 |

| f(x) | 1 | 増加 (上に凸) | π/2 | 増加 (下に凸) | 3π/2 | 増加 (上に凸) | 2π+1 |

グラフの概形は、常に増加し、$\frac{\pi}{2}$ と $\frac{3\pi}{2}$ で上に凸から下に凸、または下に凸から上に凸に変わります。