関数 $y = \frac{3x}{x^2+1}$ のグラフの概形を描く。

解析学関数のグラフ微分極値変曲点漸近線奇関数
2025/6/27

1. 問題の内容

関数 y=3xx2+1y = \frac{3x}{x^2+1} のグラフの概形を描く。

2. 解き方の手順

この関数のグラフを描くために、以下の手順で解析します。
(1) 関数の定義域を確認する。
分母が x2+1x^2+1 であり、これは常に正であるため、定義域はすべての実数です。
(2) 対称性を調べる。
f(x)=3xx2+1f(x) = \frac{3x}{x^2+1} とすると、
f(x)=3(x)(x)2+1=3xx2+1=f(x)f(-x) = \frac{3(-x)}{(-x)^2+1} = \frac{-3x}{x^2+1} = -f(x)
となるため、この関数は奇関数であり、原点に関して対称です。
(3) 極値を求める。
導関数を求めます。
y=3(x2+1)3x(2x)(x2+1)2=3x2+36x2(x2+1)2=3x2+3(x2+1)2=3(1x2)(x2+1)2y' = \frac{3(x^2+1) - 3x(2x)}{(x^2+1)^2} = \frac{3x^2+3 - 6x^2}{(x^2+1)^2} = \frac{-3x^2+3}{(x^2+1)^2} = \frac{3(1-x^2)}{(x^2+1)^2}
y=0y'=0 となるのは 1x2=01-x^2=0 のときなので、x=±1x = \pm 1
x=1x = 1 のとき、y=3(1)12+1=32y = \frac{3(1)}{1^2+1} = \frac{3}{2}
x=1x = -1 のとき、y=3(1)(1)2+1=32y = \frac{3(-1)}{(-1)^2+1} = \frac{-3}{2}
したがって、極大値は (1,32)(1, \frac{3}{2})、極小値は (1,32)(-1, -\frac{3}{2}) です。
(4) 変曲点を求める。
2階導関数を求めます。
y=ddx(33x2(x2+1)2)=6x(x2+1)2(33x2)2(x2+1)(2x)(x2+1)4y'' = \frac{d}{dx} \left( \frac{3-3x^2}{(x^2+1)^2} \right) = \frac{-6x(x^2+1)^2 - (3-3x^2)2(x^2+1)(2x)}{(x^2+1)^4}
y=6x(x2+1)(33x2)(4x)(x2+1)3=6x36x12x+12x3(x2+1)3=6x318x(x2+1)3=6x(x23)(x2+1)3y'' = \frac{-6x(x^2+1) - (3-3x^2)(4x)}{(x^2+1)^3} = \frac{-6x^3-6x - 12x+12x^3}{(x^2+1)^3} = \frac{6x^3-18x}{(x^2+1)^3} = \frac{6x(x^2-3)}{(x^2+1)^3}
y=0y'' = 0 となるのは x=0,x=±3x=0, x=\pm \sqrt{3} のとき。
x=0x=0 のとき、y=0y = 0
x=3x=\sqrt{3} のとき、y=333+1=334y = \frac{3\sqrt{3}}{3+1} = \frac{3\sqrt{3}}{4}
x=3x=-\sqrt{3} のとき、y=333+1=334y = \frac{-3\sqrt{3}}{3+1} = -\frac{3\sqrt{3}}{4}
したがって、変曲点は (0,0)(0,0), (3,334)(\sqrt{3}, \frac{3\sqrt{3}}{4}), (3,334)(-\sqrt{3}, -\frac{3\sqrt{3}}{4}) です。
(5) 漸近線を調べる。
xx \to \infty のとき、y0y \to 0 であり、xx \to -\infty のとき、y0y \to 0 であるため、y=0y=0 (x軸) は漸近線です。

3. 最終的な答え

グラフの概形は、原点に関して対称で、極大値 (1,32)(1, \frac{3}{2})、極小値 (1,32)(-1, -\frac{3}{2})、変曲点 (0,0)(0,0), (3,334)(\sqrt{3}, \frac{3\sqrt{3}}{4}), (3,334)(-\sqrt{3}, -\frac{3\sqrt{3}}{4}) を持ち、x軸が漸近線となるような曲線を描きます。
(詳細なグラフの描画は省略しますが、以上の情報に基づいて概形を描くことができます。)

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