格子状の道路において、点Aから点Bまで最短距離で行く道順について、以下の3つの問いに答える問題です。 (1) 道順の総数を求めます。 (2) 点Pを通る道順の数を求めます。 (3) 点Pも点Qも通らない道順の数を求めます。

離散数学組み合わせ場合の数最短経路
2025/6/27

1. 問題の内容

格子状の道路において、点Aから点Bまで最短距離で行く道順について、以下の3つの問いに答える問題です。
(1) 道順の総数を求めます。
(2) 点Pを通る道順の数を求めます。
(3) 点Pも点Qも通らない道順の数を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 道順の総数
AからBへ行くには、右に4回、上に3回移動する必要があります。したがって、合計7回の移動のうち、右への移動を4回選ぶ組み合わせを考えます。これは組み合わせの記号を用いて 7C4{}_7 C_4 と表せます。
7C4=7!4!3!=7×6×53×2×1=35{}_7 C_4 = \frac{7!}{4!3!} = \frac{7 \times 6 \times 5}{3 \times 2 \times 1} = 35
(2) Pを通る道順の数
AからPへ行くには、右に2回、上に1回移動する必要があります。その道順は3C2{}_3 C_2です。PからBへ行くには、右に2回、上に2回移動する必要があります。その道順は4C2{}_4 C_2です。したがって、Pを通る道順は、AからPへ行く道順の数とPからBへ行く道順の数の積になります。
AからPへ行く道順: 3C2=3!2!1!=3{}_3 C_2 = \frac{3!}{2!1!} = 3
PからBへ行く道順: 4C2=4!2!2!=4×32×1=6{}_4 C_2 = \frac{4!}{2!2!} = \frac{4 \times 3}{2 \times 1} = 6
Pを通る道順の数: 3×6=183 \times 6 = 18
(3) PもQも通らない道順の数
まず、Qを通る道順の数を求めます。
AからQへ行くには、右に3回、上に2回移動する必要があります。その道順は5C3{}_5 C_3です。QからBへ行くには、右に1回、上に1回移動する必要があります。その道順は2C1{}_2 C_1です。したがって、Qを通る道順は、AからQへ行く道順の数とQからBへ行く道順の数の積になります。
AからQへ行く道順: 5C3=5!3!2!=5×42×1=10{}_5 C_3 = \frac{5!}{3!2!} = \frac{5 \times 4}{2 \times 1} = 10
QからBへ行く道順: 2C1=2!1!1!=2{}_2 C_1 = \frac{2!}{1!1!} = 2
Qを通る道順の数: 10×2=2010 \times 2 = 20
次に、PもQも通る道順の数を求めます。これはAからPへ行き、PからQへ行き、QからBへ行く道順の数を計算します。
AからPへ行く道順: 3C2=3{}_3 C_2 = 3
PからQへ行くには、右に1回、上に1回移動する必要があります。その道順は2C1=2{}_2 C_1 = 2
QからBへ行く道順: 2C1=2{}_2 C_1 = 2
PもQも通る道順の数: 3×2×2=123 \times 2 \times 2 = 12
Pを通る道順の数とQを通る道順の数の和から、PもQも通る道順の数を引くと、PまたはQを通る道順の数が求まります。
PまたはQを通る道順の数: 18+2012=2618 + 20 - 12 = 26
したがって、PもQも通らない道順の数は、全体の道順の数からPまたはQを通る道順の数を引けば求められます。
PもQも通らない道順の数: 3526=935 - 26 = 9

3. 最終的な答え

(1) 道順の総数:35通り
(2) Pを通る道順:18通り
(3) PもQも通らない道順:9通り

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