ある日の数学の試験の平均点を、A組、B組、C組の男女別にまとめた表がある。 (1) A組の平均点を求めよ。また、B組の平均点がA組の平均点と等しいとき、$x$の値を求めよ。 (2) C組の平均点がA組の平均点以上であり、B組の合計得点とC組の合計得点の差が300点以上であるような$x$の値をすべて求めよ。 (3) 後日、試験を欠席していたC組の2人の男子が同じ試験を受験した。この2人の得点の和を$k$点とする。当初、C組の平均点がA組の平均点以上であったが、この2人の得点を加えて計算し直したところ、C組の平均点がA組の平均点より低くなった。このとき、$x$の値がただ1つに定まるような$k$の値をすべて求めよ。

1. 問題の内容

ある日の数学の試験の平均点を、A組、B組、C組の男女別にまとめた表がある。

(1) A組の平均点を求めよ。また、B組の平均点がA組の平均点と等しいとき、$x$の値を求めよ。

(2) C組の平均点がA組の平均点以上であり、B組の合計得点とC組の合計得点の差が300点以上であるような$x$の値をすべて求めよ。

(3) 後日、試験を欠席していたC組の2人の男子が同じ試験を受験した。この2人の得点の和を$k$点とする。当初、C組の平均点がA組の平均点以上であったが、この2人の得点を加えて計算し直したところ、C組の平均点がA組の平均点より低くなった。このとき、$x$の値がただ1つに定まるような$k$の値をすべて求めよ。

2. 解き方の手順

(1) A組の平均点を求める。

A組の男子の合計点は $32 \times 60 = 1920$ 点

A組の女子の合計点は $8 \times 70 = 560$ 点

A組の合計点は $1920 + 560 = 2480$ 点

A組の人数は $32 + 8 = 40$ 人

A組の平均点は $2480 / 40 = 62$ 点

B組の平均点がA組の平均点と等しいとき、$x$の値を求める。

B組の男子の合計点は $(40-x) \times 65 = 2600 - 65x$ 点

B組の女子の合計点は $x \times 55 = 55x$ 点

B組の合計点は $2600 - 65x + 55x = 2600 - 10x$ 点

B組の人数は $40 - x + x = 40$ 人

B組の平均点は $(2600 - 10x) / 40$ 点

B組の平均点がA組の平均点と等しいので、

$\frac{2600 - 10x}{40} = 62$

$2600 - 10x = 2480$

$10x = 120$

$x = 12$

(2) C組の平均点がA組の平均点以上であり、B組の合計得点とC組の合計得点の差が300点以上であるような$x$の値をすべて求める。

C組の男子の合計点は $(x+5) \times 59 = 59x + 295$ 点

C組の女子の合計点は $(40-x) \times 64 = 2560 - 64x$ 点

C組の合計点は $59x + 295 + 2560 - 64x = 2855 - 5x$ 点

C組の人数は $x+5 + 40-x = 45$ 人

C組の平均点は $\frac{2855 - 5x}{45}$ 点

C組の平均点がA組の平均点以上なので、

$\frac{2855 - 5x}{45} \geq 62$

$2855 - 5x \geq 2790$

$65 \geq 5x$

$13 \geq x$

B組の合計得点とC組の合計得点の差が300点以上なので、

$| (2600 - 10x) - (2855 - 5x) | \geq 300$

$| -255 - 5x | \geq 300$

$255 + 5x \geq 300$ または $255 + 5x \leq -300$

$5x \geq 45$ または $5x \leq -555$

$x \geq 9$ または $x \leq -111$

$1 \leq x \leq 39$ より、$x \geq 9$

$x \leq 13$ かつ $x \geq 9$ なので、$9 \leq x \leq 13$

$x$ は整数なので、$x = 9, 10, 11, 12, 13$

(3) 後日、C組の2人の男子が同じ試験を受験した。この2人の得点の和を$k$点とする。当初、C組の平均点がA組の平均点以上であったが、この2人の得点を加えて計算し直したところ、C組の平均点がA組の平均点より低くなった。このとき、$x$の値がただ1つに定まるような$k$の値をすべて求めよ。

当初のC組の平均点は $\frac{2855 - 5x}{45}$

2人が受験後のC組の平均点は $\frac{2855 - 5x + k}{47}$

$\frac{2855 - 5x}{45} \geq 62$

$\frac{2855 - 5x + k}{47} < 62$

$x \leq 13$

$2855 - 5x + k < 2914$

$-5x + k < 59$

$k < 5x + 59$

$x$がただ一つに定まるような$k$の値を求める。

$x=13$ がただ一つの解となる場合

$k < 5(13) + 59 = 65 + 59 = 124$

$x=12$ のとき $\frac{2855 - 5(12)}{45} = \frac{2795}{45} \approx 62.11 \geq 62$ なので、$x=12$も条件を満たす可能性がある。

$k \geq 5(12) + 59 = 60 + 59 = 119$

$119 \leq k < 124$

$k$ が整数であれば $k = 119, 120, 121, 122, 123$

3. 最終的な答え

(1) A組の平均点: 62点, $x=12$

(2) $x = 9, 10, 11, 12, 13$

(3) $k = 119, 120, 121, 122, 123$