実数 $a$ を定数とし、関数 $f(x) = -x^2 + 2x + 1$ ($a \le x \le a+1$) の最小値を $m(a)$ とする。 $f(x)$ のグラフの頂点、軸の方程式、区間の中央の値、そして $m(a)$ を $a$ の範囲によって場合分けして求める問題です。

解析学二次関数最大・最小場合分けグラフ
2025/6/28

1. 問題の内容

実数 aa を定数とし、関数 f(x)=x2+2x+1f(x) = -x^2 + 2x + 1 (axa+1a \le x \le a+1) の最小値を m(a)m(a) とする。 f(x)f(x) のグラフの頂点、軸の方程式、区間の中央の値、そして m(a)m(a)aa の範囲によって場合分けして求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、関数 f(x)=x2+2x+1f(x) = -x^2 + 2x + 1 を平方完成します。
f(x)=(x22x)+1=(x22x+11)+1=(x1)2+1+1=(x1)2+2f(x) = -(x^2 - 2x) + 1 = -(x^2 - 2x + 1 - 1) + 1 = -(x-1)^2 + 1 + 1 = -(x-1)^2 + 2
これにより、f(x)f(x) のグラフは頂点が (1,2)(1, 2) であり、軸が x=1x = 1 の上に凸な放物線であることがわかります。
区間 axa+1a \le x \le a+1 の中央の値は a+(a+1)2=2a+12=a+12\frac{a + (a+1)}{2} = \frac{2a+1}{2} = a + \frac{1}{2} です。
次に、x=1x = 1x=a+12x = a + \frac{1}{2} の大小関係によって場合分けします。すなわち、1<a+121 < a + \frac{1}{2}1a+121 \ge a + \frac{1}{2} で場合分けします。
(i) 1<a+121 < a + \frac{1}{2} のとき、a>12a > \frac{1}{2}。このとき、区間 axa+1a \le x \le a+1 は軸 x=1x=1 の右側にあり、関数は単調減少です。したがって、区間の右端 x=a+1x = a+1 で最小値をとります。
m(a)=f(a+1)=(a+1)2+2(a+1)+1=(a2+2a+1)+2a+2+1=a22a1+2a+3=a2+2m(a) = f(a+1) = -(a+1)^2 + 2(a+1) + 1 = -(a^2 + 2a + 1) + 2a + 2 + 1 = -a^2 - 2a - 1 + 2a + 3 = -a^2 + 2
(ii) 1a+121 \ge a + \frac{1}{2} のとき、a12a \le \frac{1}{2}。このとき、区間 axa+1a \le x \le a+1 が軸 x=1x=1 を含むか、または軸の左側にあります。軸を含む場合は頂点で最小値をとることはなく、最小値は区間の端点でとります。今回は軸を区間が含む可能性があります。軸が区間に含まれる時a1a+1a \le 1 \le a+1から0a10 \le a \le 1で最大値を取ります。最小値は区間の端でとります。x=1x=1で最大値を取るということは、区間の端の方が最小値を取るということになり、つまりa1/2a \le 1/2の時、m(a)=f(a+1)=a2+2m(a)=f(a+1)=-a^2+2となります。
(i) a>12a > \frac{1}{2} のとき、m(a)=a2+2m(a) = -a^2 + 2
(ii) a12a \le \frac{1}{2} のとき、m(a)=a2+2m(a) = -a^2 + 2
ただし、a12a \le \frac{1}{2} のとき、a1a \le 1かつa+11a+1 \ge 1 であること、すなわち 0a10 \le a \le 1を満たします。
a1/2a \le 1/2のとき f(x)=x2+2x+1f(x) = -x^2 + 2x + 1axa+1a \le x \le a+1で単調減少ではありませんので、軸x=1x=1における値が最大値である可能性を考慮する必要があります。
a+1<1a+1<1, a<0a<0のとき、m(a)=f(a+1)=(a+1)2+2(a+1)+1=a2+2m(a)=f(a+1) = -(a+1)^2+2(a+1)+1=-a^2+2
a>1a>1の時、m(a)=f(a)=a2+2a+1m(a)=f(a) = -a^2+2a+1
a<1/2a<1/2の時、f(a)=a2+2a+1f(a)=-a^2+2a+1
a1/2a \ge 1/2の時、f(a+1)=a2+2f(a+1)=-a^2+2
(i) a1/2a \ge 1/2の時、m(a)=a2+2m(a) = -a^2 + 2
(ii) a<1/2a < 1/2の時、m(a)=a2+2a+1m(a) = -a^2 + 2a + 1

3. 最終的な答え

ア:(1,2)
イ:1
ウ:a+1/2
エ:1/2
オ:-1
カ:0
キ:2
ク:-1
ケ:2
コ:1