与えられた選択肢の中から、正しいものを全て選ぶ問題です。ただし、関数は全て連続であると仮定されています。選択肢は積分可能性、大小関係と積分の関係、積分が0となる条件、リーマン和と定積分、積分の区間分割に関するものです。

解析学積分定積分リーマン和積分可能性連続関数
2025/6/28

1. 問題の内容

与えられた選択肢の中から、正しいものを全て選ぶ問題です。ただし、関数は全て連続であると仮定されています。選択肢は積分可能性、大小関係と積分の関係、積分が0となる条件、リーマン和と定積分、積分の区間分割に関するものです。

2. 解き方の手順

各選択肢について検討します。
(1) f(x)f(x) は閉区間 [a,b][a, b] において常に積分可能である。
関数が連続ならば積分可能です。問題文で関数はすべて連続とあるので、これは正しいです。
(2) 閉区間 [a,b][a, b] 上で f(x)g(x)f(x) \leq g(x) ならば、abf(x)dxabg(x)dx\int_{a}^{b} |f(x)| dx \leq \int_{a}^{b} |g(x)| dx が成り立つ。
f(x)g(x)f(x) \le g(x) から f(x)g(x)|f(x)| \le |g(x)| は導けません。反例として、f(x)=2,g(x)=1f(x) = -2, g(x) = 1 を考えると、f(x)g(x)f(x) \le g(x) ですが、f(x)=2,g(x)=1|f(x)| = 2, |g(x)| = 1 より f(x)>g(x)|f(x)| \gt |g(x)| となります。
したがって、この命題は誤りです。
(3) 閉区間 [a,b][a, b] 上で abf(x)dx=0\int_{a}^{b} f(x) dx = 0 ならば、[a,b][a, b] 上で f(x)=0f(x) = 0 である。
これは誤りです。例えば、f(x)=xf(x) = x[1,1][-1, 1] で積分すると 11xdx=0\int_{-1}^{1} x dx = 0 ですが、x=0x = 0 ではありません。
(4) 閉区間 [a,b][a, b] 上で ab{f(x)}2dx=0\int_{a}^{b} \{f(x)\}^{2} dx = 0 ならば、[a,b][a, b] 上で f(x)=0f(x) = 0 である。
f(x)f(x) は連続関数であり、f(x)2f(x)^2 は常に非負なので、ab{f(x)}2dx=0\int_{a}^{b} \{f(x)\}^{2} dx = 0 ならば、[a,b][a, b] 上で f(x)2=0f(x)^2 = 0、つまり f(x)=0f(x) = 0 です。これは正しいです。
(5) limn1nk=1n(kn)3=01x3dx\lim_{n \to \infty} \frac{1}{n} \sum_{k=1}^{n} (\frac{k}{n})^{3} = \int_{0}^{1} x^{3} dx が成り立つ。
これはリーマン和の定義から正しいです。Δx=1n,xk=kn\Delta x = \frac{1}{n}, x_k = \frac{k}{n} とすれば、
limnk=1nf(xk)Δx=abf(x)dx\lim_{n \to \infty} \sum_{k=1}^{n} f(x_k) \Delta x = \int_{a}^{b} f(x) dx
において、f(x)=x3,a=0,b=1f(x) = x^3, a = 0, b = 1 とすれば、与えられた式になります。
(6) acf(x)dx=abf(x)dxcbf(x)dx\int_{a}^{c} f(x) dx = \int_{a}^{b} f(x) dx - \int_{c}^{b} f(x) dx が成り立つ。
abf(x)dx=acf(x)dx+cbf(x)dx\int_{a}^{b} f(x) dx = \int_{a}^{c} f(x) dx + \int_{c}^{b} f(x) dx なので、
acf(x)dx=abf(x)dxcbf(x)dx\int_{a}^{c} f(x) dx = \int_{a}^{b} f(x) dx - \int_{c}^{b} f(x) dx が成り立ちます。これは正しいです。

3. 最終的な答え

(1),(4),(5),(6)

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