次の方程式の異なる実数解の個数を求める問題です。 (1) $x + 2 = e^x$ (2) $x - \cos x = 0$

解析学方程式実数解グラフ微分単調増加中間値の定理
2025/6/28

1. 問題の内容

次の方程式の異なる実数解の個数を求める問題です。
(1) x+2=exx + 2 = e^x
(2) xcosx=0x - \cos x = 0

2. 解き方の手順

(1)
y=x+2y = x + 2y=exy = e^x のグラフを描き、交点の個数を調べます。
f(x)=exx2f(x) = e^x - x - 2 とおくと、f(x)=ex1f'(x) = e^x - 1 です。
f(x)=0f'(x) = 0 となるのは x=0x = 0 のときです。
x<0x < 0 のとき f(x)<0f'(x) < 0 であり、x>0x > 0 のとき f(x)>0f'(x) > 0 です。
したがって、f(x)f(x)x=0x = 0 で最小値 f(0)=e002=12=1f(0) = e^0 - 0 - 2 = 1 - 2 = -1 をとります。
limxf(x)=\lim_{x \to -\infty} f(x) = \infty であり、limxf(x)=\lim_{x \to \infty} f(x) = \infty です。
また、f(0)=1<0f(0) = -1 < 0 であるので、f(x)=0f(x) = 0 となる xx が2つ存在します。
したがって、方程式 x+2=exx + 2 = e^x の実数解の個数は2個です。
(2)
y=xy = xy=cosxy = \cos x のグラフを描き、交点の個数を調べます。
f(x)=xcosxf(x) = x - \cos x とおくと、f(x)=1+sinxf'(x) = 1 + \sin x です。
1sinx1-1 \le \sin x \le 1 より、f(x)0f'(x) \ge 0 です。
f(x)=0f'(x) = 0 となるのは sinx=1\sin x = -1 のとき、すなわち x=π2+2nπx = -\frac{\pi}{2} + 2n\pi (nnは整数) のときです。
f(x)f(x) は単調増加関数です。
f(0)=0cos0=1<0f(0) = 0 - \cos 0 = -1 < 0 であり、
f(π2)=π2cosπ2=π2>0f(\frac{\pi}{2}) = \frac{\pi}{2} - \cos \frac{\pi}{2} = \frac{\pi}{2} > 0 です。
したがって、中間値の定理より、f(x)=0f(x) = 0 となる xx(0,π2)(0, \frac{\pi}{2}) の間に1つ存在します。
f(x)f(x) が単調増加関数であることから、実数解は1つだけです。
したがって、方程式 xcosx=0x - \cos x = 0 の実数解の個数は1個です。

3. 最終的な答え

(1) 2個
(2) 1個

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