問題は、与えられた無限等比級数について、その収束・発散を調べ、収束する場合にはその和を求めるというものです。具体的には、(ア) $\sqrt{3} + 3 + 3\sqrt{3} + \dots$ と (イ) $4 - 2\sqrt{3} + 3 - \dots$ の2つの級数について、それぞれ収束するか発散するかを判定し、収束するならばその和を計算します。

解析学無限級数等比級数収束発散和の計算
2025/6/28

1. 問題の内容

問題は、与えられた無限等比級数について、その収束・発散を調べ、収束する場合にはその和を求めるというものです。具体的には、(ア) 3+3+33+\sqrt{3} + 3 + 3\sqrt{3} + \dots と (イ) 423+34 - 2\sqrt{3} + 3 - \dots の2つの級数について、それぞれ収束するか発散するかを判定し、収束するならばその和を計算します。

2. 解き方の手順

等比級数の収束・発散を調べるには、公比 rr を計算し、それが r<1|r| < 1 を満たすかどうかを調べます。r<1|r| < 1 であれば収束し、和は a1r\frac{a}{1-r} で計算できます。ここで aa は初項です。
(ア) の場合:
初項 a=3a = \sqrt{3} です。
公比 r=33=3r = \frac{3}{\sqrt{3}} = \sqrt{3} です。
r=3>1|r| = \sqrt{3} > 1 なので、この等比級数は発散します。
(イ) の場合:
初項 a=4a = 4 です。
公比 r=234=32r = \frac{-2\sqrt{3}}{4} = -\frac{\sqrt{3}}{2} です。
r=32=32<1|r| = \left|-\frac{\sqrt{3}}{2}\right| = \frac{\sqrt{3}}{2} < 1 なので、この等比級数は収束します。
収束する場合の和は a1r=41(32)=41+32=42+32=82+3\frac{a}{1-r} = \frac{4}{1 - (-\frac{\sqrt{3}}{2})} = \frac{4}{1 + \frac{\sqrt{3}}{2}} = \frac{4}{\frac{2+\sqrt{3}}{2}} = \frac{8}{2+\sqrt{3}} となります。
これを有利化すると 8(23)(2+3)(23)=8(23)43=8(23)=1683\frac{8(2-\sqrt{3})}{(2+\sqrt{3})(2-\sqrt{3})} = \frac{8(2-\sqrt{3})}{4-3} = 8(2-\sqrt{3}) = 16 - 8\sqrt{3} となります。

3. 最終的な答え

(ア) 発散
(イ) 収束し、和は 168316 - 8\sqrt{3}

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