与えられた関数 $f(x)$ について、以下の問いに答えます。 * $f(x) = \begin{cases} x^2 \sin(\frac{1}{\sqrt[3]{x}}) & (x \neq 0) \\ 0 & (x=0) \end{cases}$ * (1) $f(x)$ が $x=0$ で微分可能であることを示し、$f'(0)$ を求めます。 * (2) $f(x)$ の導関数 $f'(x)$ を求めます。 * (3) 導関数 $f'(x)$ が $x=0$ で連続かどうかを調べます。 * (4) 関数 $f(x)$ が $C^1$ 級関数かどうかを調べます。

解析学微分導関数連続性陰関数C1級関数
2025/6/28
## 問題5

1. 問題の内容

与えられた関数 f(x)f(x) について、以下の問いに答えます。
* f(x)={x2sin(1x3)(x0)0(x=0)f(x) = \begin{cases} x^2 \sin(\frac{1}{\sqrt[3]{x}}) & (x \neq 0) \\ 0 & (x=0) \end{cases}
* (1) f(x)f(x)x=0x=0 で微分可能であることを示し、f(0)f'(0) を求めます。
* (2) f(x)f(x) の導関数 f(x)f'(x) を求めます。
* (3) 導関数 f(x)f'(x)x=0x=0 で連続かどうかを調べます。
* (4) 関数 f(x)f(x)C1C^1 級関数かどうかを調べます。

2. 解き方の手順

(1) f(x)f(x)x=0x=0 で微分可能であることを示すには、定義に従い、極限 limh0f(0+h)f(0)h\lim_{h \to 0} \frac{f(0+h) - f(0)}{h} が存在することを示します。
f(0)=limh0f(h)f(0)h=limh0h2sin(1h3)0h=limh0hsin(1h3)f'(0) = \lim_{h \to 0} \frac{f(h) - f(0)}{h} = \lim_{h \to 0} \frac{h^2 \sin(\frac{1}{\sqrt[3]{h}}) - 0}{h} = \lim_{h \to 0} h \sin(\frac{1}{\sqrt[3]{h}})
ここで、1sin(1h3)1-1 \le \sin(\frac{1}{\sqrt[3]{h}}) \le 1 であるから、hhsin(1h3)h-|h| \le h \sin(\frac{1}{\sqrt[3]{h}}) \le |h| となります。
h0h \to 0 のとき h0|h| \to 0 であるから、はさみうちの原理より、
limh0hsin(1h3)=0\lim_{h \to 0} h \sin(\frac{1}{\sqrt[3]{h}}) = 0
したがって、f(0)=0f'(0) = 0 であり、f(x)f(x)x=0x=0 で微分可能です。
(2) x0x \neq 0 のとき、f(x)f'(x) を求めます。積の微分法と合成関数の微分法を用います。
f(x)=2xsin(1x3)+x2cos(1x3)(13x43)=2xsin(1x3)13x23cos(1x3)f'(x) = 2x \sin(\frac{1}{\sqrt[3]{x}}) + x^2 \cos(\frac{1}{\sqrt[3]{x}}) \cdot (-\frac{1}{3} x^{-\frac{4}{3}}) = 2x \sin(\frac{1}{\sqrt[3]{x}}) - \frac{1}{3} x^{\frac{2}{3}} \cos(\frac{1}{\sqrt[3]{x}})
したがって、f(x)={2xsin(1x3)13x23cos(1x3)(x0)0(x=0)f'(x) = \begin{cases} 2x \sin(\frac{1}{\sqrt[3]{x}}) - \frac{1}{3} x^{\frac{2}{3}} \cos(\frac{1}{\sqrt[3]{x}}) & (x \neq 0) \\ 0 & (x=0) \end{cases}
(3) f(x)f'(x)x=0x=0 で連続かどうかを調べるには、limx0f(x)=f(0)\lim_{x \to 0} f'(x) = f'(0) となるかどうかを調べます。
limx0f(x)=limx0(2xsin(1x3)13x23cos(1x3))\lim_{x \to 0} f'(x) = \lim_{x \to 0} (2x \sin(\frac{1}{\sqrt[3]{x}}) - \frac{1}{3} x^{\frac{2}{3}} \cos(\frac{1}{\sqrt[3]{x}}))
limx02xsin(1x3)=0\lim_{x \to 0} 2x \sin(\frac{1}{\sqrt[3]{x}}) = 0 (はさみうちの原理より)
しかし、limx013x23cos(1x3)\lim_{x \to 0} \frac{1}{3} x^{\frac{2}{3}} \cos(\frac{1}{\sqrt[3]{x}}) は、振動するため極限が存在しません。したがって、limx0f(x)\lim_{x \to 0} f'(x) は存在しません。
したがって、f(x)f'(x)x=0x=0 で不連続です。
(4) f(x)f(x)C1C^1 級関数であるとは、f(x)f(x) が微分可能であり、f(x)f'(x) が連続であることを意味します。
(3)の結果より、f(x)f'(x)x=0x=0 で連続ではないので、f(x)f(x)C1C^1 級関数ではありません。

3. 最終的な答え

* (1) f(x)f(x)x=0x=0 で微分可能であり、f(0)=0f'(0) = 0
* (2) f(x)={2xsin(1x3)13x23cos(1x3)(x0)0(x=0)f'(x) = \begin{cases} 2x \sin(\frac{1}{\sqrt[3]{x}}) - \frac{1}{3} x^{\frac{2}{3}} \cos(\frac{1}{\sqrt[3]{x}}) & (x \neq 0) \\ 0 & (x=0) \end{cases}
* (3) f(x)f'(x)x=0x=0 で不連続
* (4) f(x)f(x)C1C^1 級関数ではない
## 問題6

1. 問題の内容

次の式で定義される陰関数 yydydx\frac{dy}{dx} を求めます。
xy+log(xy)=0x - y + \log(xy) = 0

2. 解き方の手順

与えられた式を xx について陰関数微分します。ddxlog(xy)=ddx(logx+logy)=1x+1ydydx\frac{d}{dx} \log(xy) = \frac{d}{dx} (\log x + \log y) = \frac{1}{x} + \frac{1}{y} \frac{dy}{dx} であることを利用します。
ddx(xy+log(xy))=0\frac{d}{dx} (x - y + \log(xy)) = 0
1dydx+1xy(y+xdydx)=01 - \frac{dy}{dx} + \frac{1}{xy} (y + x \frac{dy}{dx}) = 0
1dydx+1x+1ydydx=01 - \frac{dy}{dx} + \frac{1}{x} + \frac{1}{y} \frac{dy}{dx} = 0
dydx(1y1)=11x\frac{dy}{dx} ( \frac{1}{y} - 1) = -1 - \frac{1}{x}
dydx=11x1y1=(x+1)/x(1y)/y=y(x+1)x(y1)\frac{dy}{dx} = \frac{-1 - \frac{1}{x}}{\frac{1}{y} - 1} = \frac{-(x+1)/x}{(1-y)/y} = \frac{y(x+1)}{x(y-1)}

3. 最終的な答え

dydx=y(x+1)x(y1)\frac{dy}{dx} = \frac{y(x+1)}{x(y-1)}

「解析学」の関連問題

関数 $f(x)$ が $x = -1$ で微分可能であるとき、定数 $a$ の値を求める。関数 $f(x)$ は次のように定義される。 $f(x) = \begin{cases} -2x + 1 &...

微分可能性関数極限微分係数
2025/6/28

与えられた7つの関数の極限値を求める問題です。 (1) $\lim_{x \to 1} \frac{\log x - x + 1}{(x-1)^2}$ (2) $\lim_{x \to \infty}...

極限ロピタルの定理微分対数関数三角関数
2025/6/28

関数 $y = \frac{1}{\sqrt{1-x}}$ の $n=4$ のマクローリン展開を求めます。

マクローリン展開テイラー展開導関数近似
2025/6/28

次の関数を微分せよ。 (1) $y = \tan^{-1}\frac{x-1}{x+1}$ (2) $y = \sin^{-1}(e^{-x^2})$ (3) $y = \tan^{-1}(e^x +...

微分逆三角関数合成関数の微分
2025/6/28

問題6の(1)、(2)、(3)の極限を計算する。 (1) $\lim_{x \to 0} \frac{\sin x}{\sin 2x}$ (2) $\lim_{x \to 0} \frac{\tan ...

極限三角関数
2025/6/28

与えられた6つの関数をそれぞれ微分する問題です。 (1) $\cos(4x)$ (2) $x \sin x$ (3) $\sin x \cos x$ (4) $\cos(\sin x)$ (5) $\...

微分三角関数合成関数の微分積の微分
2025/6/28

画像には2つの問題があります。 (ii) 関数 $f(x) = \log(1+x)$ の $x=0$ における $n$ 次のテイラー展開を、剰余項も含めて求める。 (12) 関数 $\cos x$ の...

テイラー展開マクローリン展開剰余項微分対数関数三角関数
2025/6/28

問題は2つあります。 (1) $f(x) = \log(1+x)$ の $x=0$ における $n$ 次のテイラー展開を、剰余項も含めて求めよ。 (2) $\cos x$ の有限マクローリン展開とラグ...

テイラー展開マクローリン展開剰余項微分
2025/6/28

与えられた問題は2つあります。 (ii) $f(x) = \log(1+x)$ の $x=0$ における $n$ 次のテイラー展開を剰余項も含めて求めよ。 (12) $\cos x$ の有限マクローリ...

テイラー展開マクローリン展開剰余項微分
2025/6/28

与えられた逆三角関数の値を求めます。具体的には、以下の9つの値を求める問題です。 (1) $\sin^{-1}(\frac{1}{2})$ (2) $\sin^{-1}(-\frac{1}{2})$ ...

逆三角関数三角関数関数の値
2025/6/28