$a>0$, $b>0$, $c>0$ のとき、不等式 $(a+b)(b+c)(c+a) \geq 8abc$ が成り立つことを証明し、また等号が成り立つ条件を求める。

代数学不等式相加平均相乗平均証明等号成立条件
2025/6/29

1. 問題の内容

a>0a>0, b>0b>0, c>0c>0 のとき、不等式 (a+b)(b+c)(c+a)8abc(a+b)(b+c)(c+a) \geq 8abc が成り立つことを証明し、また等号が成り立つ条件を求める。

2. 解き方の手順

相加平均・相乗平均の関係を用いる。
a>0,b>0a > 0, b > 0 より、相加平均・相乗平均の関係から、
a+b2ab\frac{a+b}{2} \geq \sqrt{ab}
b>0,c>0b > 0, c > 0 より、相加平均・相乗平均の関係から、
b+c2bc\frac{b+c}{2} \geq \sqrt{bc}
c>0,a>0c > 0, a > 0 より、相加平均・相乗平均の関係から、
c+a2ca\frac{c+a}{2} \geq \sqrt{ca}
これらの不等式は全て正の数についてなので、辺々を掛けて、
a+b2b+c2c+a2abbcca\frac{a+b}{2} \cdot \frac{b+c}{2} \cdot \frac{c+a}{2} \geq \sqrt{ab} \cdot \sqrt{bc} \cdot \sqrt{ca}
(a+b)(b+c)(c+a)8(abc)2\frac{(a+b)(b+c)(c+a)}{8} \geq \sqrt{(abc)^2}
(a+b)(b+c)(c+a)8abc\frac{(a+b)(b+c)(c+a)}{8} \geq abc
(a+b)(b+c)(c+a)8abc(a+b)(b+c)(c+a) \geq 8abc
よって、不等式 (a+b)(b+c)(c+a)8abc(a+b)(b+c)(c+a) \geq 8abc が成り立つ。
等号が成り立つのは、それぞれの相加平均・相乗平均の関係で等号が成り立つときである。
すなわち、a=ba=bb=cb=cc=ac=a のとき。
したがって、a=b=ca=b=c のとき等号が成り立つ。

3. 最終的な答え

不等式 (a+b)(b+c)(c+a)8abc(a+b)(b+c)(c+a) \geq 8abc は成り立つ。
等号が成り立つのは a=b=ca=b=c のとき。

「代数学」の関連問題

与えられた二次方程式を解き、$x$ の値を求めます。

二次方程式因数分解解の公式
2025/6/29

関数 $y = -x^2 + 8x + c$ において、$1 \le x \le 5$ の範囲での最小値が -2 であるとき、定数 $c$ の値を求め、そのときの最大値を求めよ。

二次関数最大値最小値平方完成定義域
2025/6/29

与えられた不等式を解く問題です。 不等式は $(a + \frac{24}{b})(\frac{b}{3} + \frac{2}{a}) \geq 18$ です。

不等式相加相乗平均式の展開
2025/6/29

2次方程式 $x^2 + x - 3 = 0$ の2つの解を $\alpha$、$\beta$ とするとき、$\alpha - 1$、$\beta - 1$ を解とする2次方程式を1つ作成する。

二次方程式解と係数の関係方程式の作成
2025/6/29

次の和を求めよ。 $\sum_{k=1}^{n} (2k^2 - k + 3)$

級数シグマ計算
2025/6/29

与えられた4つの2次関数について、定義域が指定されています。それぞれの関数における最大値と最小値を求める問題です。

二次関数最大値最小値平方完成定義域
2025/6/29

整式 $A = 2x^2 - x - 7$ を整式 $B$ で割ったところ、商が $x-3$、余りが $8$ となった。整式 $B$ を求めよ。

整式の除法因数分解余りの定理多項式
2025/6/29

2次関数 $y=x^2$ のグラフを、2点 $(c, 0), (c+4, 0)$ を通るように平行移動して得られるグラフをGとする。 Gをグラフにもつ2次関数を $c$ を用いて表すと $y=x^2-...

二次関数平行移動グラフ
2025/6/29

$\sum_{k=1}^{n} (2k^2 - 3k)$ を計算せよ。

シグマ数列和の公式計算
2025/6/29

与えられた式を整理して、最も簡単な形で表す問題です。式は以下の通りです。 $\frac{1}{6}(n-1)((n-1)+1)(2(n-1)+1) + 3 \cdot \frac{1}{2}(n-1)...

式の整理展開因数分解分数式
2025/6/29