原点をOとする空間内に、一辺の長さが1の正四面体OABCを考える。$\overrightarrow{OA} = \vec{a}$, $\overrightarrow{OB} = \vec{b}$, $\overrightarrow{OC} = \vec{c}$ とする。 (1) 辺OA上を動く点Pと辺BC上を動く点Qに対して、線分PQの長さが最小となるとき、ベクトル$\overrightarrow{PQ}$を$\vec{a}$, $\vec{b}$, $\vec{c}$で表せ。 (2) 点Rを$\triangle ABC$の内部および辺上を動くとする。$\overrightarrow{AR} = m\overrightarrow{AB} + n\overrightarrow{AC}$ ($m, n \ge 0$, $m+n \le 1$)と表すとき、(1)で求めた$\overrightarrow{PQ}$を用いて、$\overrightarrow{PQ} \cdot \overrightarrow{OR}$を求めよ。 (3) (2)において、$\overrightarrow{PQ} \cdot \overrightarrow{OR} = \frac{1}{4}$ を満たすとき、点Rが動く範囲を求めよ。
2025/6/29
1. 問題の内容
原点をOとする空間内に、一辺の長さが1の正四面体OABCを考える。, , とする。
(1) 辺OA上を動く点Pと辺BC上を動く点Qに対して、線分PQの長さが最小となるとき、ベクトルを, , で表せ。
(2) 点Rをの内部および辺上を動くとする。 (, )と表すとき、(1)で求めたを用いて、を求めよ。
(3) (2)において、 を満たすとき、点Rが動く範囲を求めよ。
2. 解き方の手順
(1)
、 とおく。
ここで、正四面体OABCの一辺の長さは1なので、 であり、 である。
よって、
が最小となるのは , のときである。
したがって、
(2)
より
(3)
より
条件は , , であったから、点Rはの内部または辺上にあり、 を満たす。したがって、点Rは線分AB, BC, CAのうち、 となる線分上の点である。であり、である。
直線は、線分AB上の点をPとして のとき 、線分AC上の点をQとして のとき となり、線分BC上の点をRとすると、PQを結んだ線分上にある。
3. 最終的な答え
(1)
(2)
(3) 点Rは線分ABを3:1に内分する点と線分ACを3:1に内分する点を結ぶ線分上にある。