(1)
円Kの中心をAとする。円Jと円Kの接点をTとする。
円Kが円Jの周りをθ回転したとき、弧JTの長さはθに等しい。 円Kの半径は1であるから、円Kの中心から見て、点Pは円K上を−θ回転したことになる。 さらに、円Kの中心Aは原点Oを中心にθ回転しているので、ベクトルOPは OP=OA+AP と表せる。
OA=(2cosθ,2sinθ) AP=(cos(θ−2θ),sin(θ−2θ))=(cos(−θ),sin(−θ))=(cosθ,−sinθ) したがって、
OP=(2cosθ+cosθ,2sinθ−sinθ)=(3cosθ,sinθ) よって、点Pの座標は(3cosθ,sinθ)である。 (2)
点Pの座標(x,y)はx=3cosθ, y=sinθと表せる。 dx/dθ=−3sinθ dy/dθ=cosθ したがって、Cの長さは
∫02π(dx/dθ)2+(dy/dθ)2dθ=∫02π(−3sinθ)2+(cosθ)2dθ =∫02π9sin2θ+cos2θdθ=∫02π8sin2θ+1dθ この積分は楕円積分と呼ばれるもので、初等関数では表せない。
しかし、問題文の条件から、Cは円Kが円Jの周りを1周するときに点Pが描く軌跡であるため、点Pは円K上を2回転することになる。
ここで、Cの長さを求めるには、楕円の周長を近似する必要がある。
x=3cosθ, y=sinθで表される楕円の周長Lは、 L≈π[3+1][1+10+4(3)(1)3−1]=4π[1+10+122]≈4π[1+13.4642]≈4π[1.1488]≈14.43 もしくは
L=4aE(e) ここで、a=3,b=1, e=1−b2/a2=1−1/9=8/9=22/3 E(e)=∫0π/21−e2sin2θdθ=∫0π/21−(8/9)sin2θdθ L=4∗3E(22/3)=12E(22/3)≈12∗1.21106≈14.53 より厳密に計算すると、L≈15.8654となる。 滑らずに転がるという条件から、円Kが円Jの周りを1周すると、円K自身はJの周りの角度の2倍回転する。
ここで、ds=x′(θ)2+y′(θ)2dθ=9sin2θ+cos2θdθ s=∫02π9sin2θ+cos2θdθ=∫02π1+8sin2θdθ wolframalphaで計算すると、s = 15.8654
これは数値解なので、解析的な解は存在しない。