1から4までの数字が書かれた4枚の札から、同時に2枚の札を引きます。このとき、引いた2枚の札に書かれた数字のうち、大きい方を確率変数Xとします。Xの平均(期待値)と標準偏差を求める問題です。

確率論・統計学確率期待値分散標準偏差確率変数
2025/6/29

1. 問題の内容

1から4までの数字が書かれた4枚の札から、同時に2枚の札を引きます。このとき、引いた2枚の札に書かれた数字のうち、大きい方を確率変数Xとします。Xの平均(期待値)と標準偏差を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、Xの取りうる値を考えます。2枚の札を引いたとき、大きい方の数字は2, 3, 4のいずれかになります。次に、それぞれの値を取る確率を計算します。
* X = 2となるのは、(1, 2)の組み合わせのときのみなので、確率は P(X=2)=16P(X=2) = \frac{1}{6}です。
* X = 3となるのは、(1, 3), (2, 3)の組み合わせのときなので、確率は P(X=3)=26=13P(X=3) = \frac{2}{6} = \frac{1}{3}です。
* X = 4となるのは、(1, 4), (2, 4), (3, 4)の組み合わせのときなので、確率は P(X=4)=36=12P(X=4) = \frac{3}{6} = \frac{1}{2}です。
次に、平均(期待値)E[X]を計算します。
E[X]=2P(X=2)+3P(X=3)+4P(X=4)E[X] = 2 \cdot P(X=2) + 3 \cdot P(X=3) + 4 \cdot P(X=4)
E[X]=216+313+412E[X] = 2 \cdot \frac{1}{6} + 3 \cdot \frac{1}{3} + 4 \cdot \frac{1}{2}
E[X]=13+1+2=103E[X] = \frac{1}{3} + 1 + 2 = \frac{10}{3}
次に、分散V[X]を計算します。
E[X2]=22P(X=2)+32P(X=3)+42P(X=4)E[X^2] = 2^2 \cdot P(X=2) + 3^2 \cdot P(X=3) + 4^2 \cdot P(X=4)
E[X2]=416+913+1612E[X^2] = 4 \cdot \frac{1}{6} + 9 \cdot \frac{1}{3} + 16 \cdot \frac{1}{2}
E[X2]=23+3+8=353E[X^2] = \frac{2}{3} + 3 + 8 = \frac{35}{3}
V[X]=E[X2](E[X])2V[X] = E[X^2] - (E[X])^2
V[X]=353(103)2=3531009=1051009=59V[X] = \frac{35}{3} - (\frac{10}{3})^2 = \frac{35}{3} - \frac{100}{9} = \frac{105 - 100}{9} = \frac{5}{9}
最後に、標準偏差σ[X]を計算します。
σ[X]=V[X]=59=53\sigma[X] = \sqrt{V[X]} = \sqrt{\frac{5}{9}} = \frac{\sqrt{5}}{3}

3. 最終的な答え

平均:103\frac{10}{3}
標準偏差:53\frac{\sqrt{5}}{3}

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