問題1では、与えられた3つのベクトル $\vec{a_1}, \vec{a_2}, \vec{a_3}$ が一次独立か一次従属かを判定します。 問題2では、これらの3つのベクトルによって生成されるベクトル空間 $V$ の次元 $\dim V$ を求めます。

代数学線形代数ベクトル一次独立ベクトル空間次元
2025/6/30

1. 問題の内容

問題1では、与えられた3つのベクトル a1,a2,a3\vec{a_1}, \vec{a_2}, \vec{a_3} が一次独立か一次従属かを判定します。
問題2では、これらの3つのベクトルによって生成されるベクトル空間 VV の次元 dimV\dim V を求めます。

2. 解き方の手順

問題1:
3つのベクトル a1,a2,a3\vec{a_1}, \vec{a_2}, \vec{a_3} が一次独立であるとは、
c1a1+c2a2+c3a3=0c_1\vec{a_1} + c_2\vec{a_2} + c_3\vec{a_3} = \vec{0} を満たすスカラー c1,c2,c3c_1, c_2, c_3c1=c2=c3=0c_1 = c_2 = c_3 = 0 のみであることです。
そうでない場合、つまり少なくとも1つが0でない c1,c2,c3c_1, c_2, c_3 が存在する場合、これらのベクトルは一次従属です。
与えられたベクトルで、
c1[210]+c2[347]+c3[056]=[000]c_1 \begin{bmatrix} 2 \\ 1 \\ 0 \end{bmatrix} + c_2 \begin{bmatrix} 3 \\ 4 \\ 7 \end{bmatrix} + c_3 \begin{bmatrix} 0 \\ 5 \\ 6 \end{bmatrix} = \begin{bmatrix} 0 \\ 0 \\ 0 \end{bmatrix}
これを成分ごとに書くと、
2c1+3c2=02c_1 + 3c_2 = 0
c1+4c2+5c3=0c_1 + 4c_2 + 5c_3 = 0
7c2+6c3=07c_2 + 6c_3 = 0
3番目の式から、c3=76c2c_3 = -\frac{7}{6}c_2
これを2番目の式に代入すると、c1+4c2+5(76c2)=0c_1 + 4c_2 + 5(-\frac{7}{6}c_2) = 0 なので、c1+4c2356c2=0c_1 + 4c_2 - \frac{35}{6}c_2 = 0
c1=(356246)c2=116c2c_1 = (\frac{35}{6} - \frac{24}{6})c_2 = \frac{11}{6}c_2
これを1番目の式に代入すると、2(116c2)+3c2=02(\frac{11}{6}c_2) + 3c_2 = 0 なので、113c2+3c2=0\frac{11}{3}c_2 + 3c_2 = 0
113c2+93c2=203c2=0\frac{11}{3}c_2 + \frac{9}{3}c_2 = \frac{20}{3}c_2 = 0 よって c2=0c_2 = 0
c2=0c_2 = 0 を代入すると c1=0c_1 = 0c3=0c_3 = 0 が得られます。
したがって、c1=c2=c3=0c_1 = c_2 = c_3 = 0 のみが解なので、a1,a2,a3\vec{a_1}, \vec{a_2}, \vec{a_3} は一次独立です。
問題2:
a1,a2,a3\vec{a_1}, \vec{a_2}, \vec{a_3} は一次独立なので、a1,a2,a3\vec{a_1}, \vec{a_2}, \vec{a_3} は3次元ベクトル空間 VV の基底をなします。したがって、ベクトル空間 VV の次元は3です。

3. 最終的な答え

問題1: 1次独立
問題2: 3

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