図のような道路がある町で、PからQまで遠回りをせずに進む場合の経路数を求める問題です。 (1) Rを通る経路の総数 (2) ×印の箇所を通らない経路の総数 (3) Rを通り、かつ×印の箇所を通らない経路の総数 をそれぞれ求めます。

離散数学経路数組み合わせ順列
2025/6/30

1. 問題の内容

図のような道路がある町で、PからQまで遠回りをせずに進む場合の経路数を求める問題です。
(1) Rを通る経路の総数
(2) ×印の箇所を通らない経路の総数
(3) Rを通り、かつ×印の箇所を通らない経路の総数
をそれぞれ求めます。

2. 解き方の手順

(1) Rを通る経路の総数
PからRまでの経路数と、RからQまでの経路数をそれぞれ計算し、それらを掛け合わせます。
PからRまでの経路数は、右に1回、下に1回の移動が必要なので、2C1=2!1!1!=2_2C_1 = \frac{2!}{1!1!} = 2通りです。
RからQまでの経路数は、右に5回、下に5回の移動が必要なので、10C5=10!5!5!=10×9×8×7×65×4×3×2×1=252_{10}C_5 = \frac{10!}{5!5!} = \frac{10 \times 9 \times 8 \times 7 \times 6}{5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1} = 252通りです。
したがって、Rを通る経路の総数は、 2×252=5042 \times 252 = 504通りです。
(2) ×印の箇所を通らない経路の総数
まず、PからQまでの経路の総数を計算します。右に6回、下に6回の移動が必要なので、12C6=12!6!6!=12×11×10×9×8×76×5×4×3×2×1=924_{12}C_6 = \frac{12!}{6!6!} = \frac{12 \times 11 \times 10 \times 9 \times 8 \times 7}{6 \times 5 \times 4 \times 3 \times 2 \times 1} = 924通りです。
次に、×印の箇所を通る経路の総数を計算します。
Pから×印の箇所までの経路数は、右に3回、下に2回の移動が必要なので、5C3=5!3!2!=5×42×1=10_5C_3 = \frac{5!}{3!2!} = \frac{5 \times 4}{2 \times 1} = 10通りです。
×印の箇所からQまでの経路数は、右に3回、下に4回の移動が必要なので、7C3=7!3!4!=7×6×53×2×1=35_7C_3 = \frac{7!}{3!4!} = \frac{7 \times 6 \times 5}{3 \times 2 \times 1} = 35通りです。
したがって、×印の箇所を通る経路の総数は、10×35=35010 \times 35 = 350通りです。
×印の箇所を通らない経路の総数は、PからQまでの経路の総数から×印の箇所を通る経路の総数を引けばよいので、924350=574924 - 350 = 574通りです。
(3) Rを通り、かつ×印の箇所を通らない経路の総数
Rを通る経路の総数から、Rを通り、かつ×印の箇所を通る経路の総数を引きます。
Rを通り、×印の箇所を通る経路の総数は、
PからRまでの経路数、Rから×印の箇所までの経路数、×印の箇所からQまでの経路数の積です。
PからRまでの経路数は、2通りです。
Rから×印の箇所までの経路数は、右に2回、下に1回の移動が必要なので、3C2=3!2!1!=3_3C_2 = \frac{3!}{2!1!} = 3通りです。
×印の箇所からQまでの経路数は、35通りです。
したがって、Rを通り、×印の箇所を通る経路の総数は、2×3×35=2102 \times 3 \times 35 = 210通りです。
Rを通り、かつ×印の箇所を通らない経路の総数は、Rを通る経路の総数からRを通り、かつ×印の箇所を通る経路の総数を引けばよいので、504210=294504 - 210 = 294通りです。

3. 最終的な答え

(1) 504通り
(2) 574通り
(3) 294通り

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