関数 $z = x^2 + xy + 2y^2 + x - 3y$ の極値の有無を調べ、極値が存在する場合はその値を求める。

解析学多変数関数極値偏微分ヘッセ行列
2025/7/1

1. 問題の内容

関数 z=x2+xy+2y2+x3yz = x^2 + xy + 2y^2 + x - 3y の極値の有無を調べ、極値が存在する場合はその値を求める。

2. 解き方の手順

(1) まず、zzxxyy でそれぞれ偏微分する。
zx=2x+y+1\frac{\partial z}{\partial x} = 2x + y + 1
zy=x+4y3\frac{\partial z}{\partial y} = x + 4y - 3
(2) 次に、連立方程式 zx=0\frac{\partial z}{\partial x} = 0 かつ zy=0\frac{\partial z}{\partial y} = 0 を解き、停留点を求める。
2x+y+1=02x + y + 1 = 0
x+4y3=0x + 4y - 3 = 0
この連立方程式を解く。
2番目の式から x=34yx = 3 - 4y を得て、これを最初の式に代入する。
2(34y)+y+1=02(3 - 4y) + y + 1 = 0
68y+y+1=06 - 8y + y + 1 = 0
7y+7=0-7y + 7 = 0
y=1y = 1
x=34(1)=1x = 3 - 4(1) = -1
したがって、停留点は (1,1)(-1, 1) である。
(3) ヘッセ行列を計算し、停留点における極値判定を行う。
2zx2=2\frac{\partial^2 z}{\partial x^2} = 2
2zy2=4\frac{\partial^2 z}{\partial y^2} = 4
2zxy=1\frac{\partial^2 z}{\partial x \partial y} = 1
ヘッセ行列 HH
$H = \begin{pmatrix}
\frac{\partial^2 z}{\partial x^2} & \frac{\partial^2 z}{\partial x \partial y} \\
\frac{\partial^2 z}{\partial y \partial x} & \frac{\partial^2 z}{\partial y^2}
\end{pmatrix} = \begin{pmatrix}
2 & 1 \\
1 & 4
\end{pmatrix}$
ヘッセ行列の行列式 DD を計算する。
D=(2)(4)(1)(1)=81=7D = (2)(4) - (1)(1) = 8 - 1 = 7
D>0D > 0 かつ 2zx2=2>0\frac{\partial^2 z}{\partial x^2} = 2 > 0 であるから、停留点 (1,1)(-1, 1) で極小値をとる。
(4) 極小値を計算する。
z(1,1)=(1)2+(1)(1)+2(1)2+(1)3(1)=11+213=2z(-1, 1) = (-1)^2 + (-1)(1) + 2(1)^2 + (-1) - 3(1) = 1 - 1 + 2 - 1 - 3 = -2

3. 最終的な答え

関数 zz(1,1)(-1, 1) で極小値 2-2 をとる。

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