実数 $a$ に対して、座標平面上で点 $(3,1)$ を中心とする半径 $1$ の円 $C$ と、直線 $y=ax$ を $\ell$ とする。 (1) 円 $C$ の方程式を求める。 (2) 円 $C$ と直線 $\ell$ が接する時の $a$ の値を求め、接点を通る $\ell$ に垂直な直線の方程式を求める。 (3) 円 $C$ と直線 $\ell$ が異なる2点 $A, B$ で交わる時、線分 $AB$ の長さを求め、その長さが $2$ となる時の $a$ の値を求める。

幾何学直線接線距離方程式
2025/7/1

1. 問題の内容

実数 aa に対して、座標平面上で点 (3,1)(3,1) を中心とする半径 11 の円 CC と、直線 y=axy=ax\ell とする。
(1) 円 CC の方程式を求める。
(2) 円 CC と直線 \ell が接する時の aa の値を求め、接点を通る \ell に垂直な直線の方程式を求める。
(3) 円 CC と直線 \ell が異なる2点 A,BA, B で交わる時、線分 ABAB の長さを求め、その長さが 22 となる時の aa の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) 円 CC の方程式は、中心 (3,1)(3,1) 、半径 11 なので、
(x3)2+(y1)2=1(x-3)^2 + (y-1)^2 = 1
展開して整理すると、
x26x+9+y22y+1=1x^2 - 6x + 9 + y^2 - 2y + 1 = 1
x2+y26x2y+9=0x^2 + y^2 - 6x - 2y + 9 = 0
(2) 円 CC と直線 \ell が接する条件は、円の中心 (3,1)(3,1) と直線 axy=0ax - y = 0 の距離が半径 11 に等しいことである。
点と直線の距離の公式より、
3a1a2+1=1\frac{|3a - 1|}{\sqrt{a^2 + 1}} = 1
3a1=a2+1|3a - 1| = \sqrt{a^2 + 1}
両辺を2乗して、
(3a1)2=a2+1(3a - 1)^2 = a^2 + 1
9a26a+1=a2+19a^2 - 6a + 1 = a^2 + 1
8a26a=08a^2 - 6a = 0
2a(4a3)=02a(4a - 3) = 0
a=0,34a = 0, \frac{3}{4}
a=0a = 0 のとき、直線 \elly=0y=0 となり、接点は (3,0)(3,0) である。この点を通る y=0y=0 に垂直な直線は x=3x=3 である。
a=34a = \frac{3}{4} のとき、直線 \elly=34xy = \frac{3}{4}x となる。
この直線と円 CC の接点は、中心 (3,1)(3,1) を通り傾き 43-\frac{4}{3} の直線 y1=43(x3)y - 1 = -\frac{4}{3}(x - 3)y=34xy = \frac{3}{4}x の交点である。
y=43x+5y = -\frac{4}{3}x + 5
34x=43x+5\frac{3}{4}x = -\frac{4}{3}x + 5
9x=16x+609x = -16x + 60
25x=6025x = 60
x=125x = \frac{12}{5}
y=34×125=95y = \frac{3}{4} \times \frac{12}{5} = \frac{9}{5}
接点 (125,95)(\frac{12}{5}, \frac{9}{5}) を通り、傾き 43-\frac{4}{3} の直線は、
y95=43(x125)y - \frac{9}{5} = -\frac{4}{3}(x - \frac{12}{5})
y=43x+4815+2715y = -\frac{4}{3}x + \frac{48}{15} + \frac{27}{15}
y=43x+7515y = -\frac{4}{3}x + \frac{75}{15}
y=43x+5y = -\frac{4}{3}x + 5
a=0a=0 のとき、接点 (3,0)(3,0) を通り \ell に垂直な直線は x=3x=3 すなわち y=10x+3y = -\frac{1}{0} x + 3 (定義できないが、この場合は x=3x=3 となる)
a=34a = \frac{3}{4} のとき、接点 (125,95)(\frac{12}{5}, \frac{9}{5}) を通り \ell に垂直な直線は y=43x+5y = -\frac{4}{3} x + 5 となる。
(3) 円の中心 (3,1)(3,1) と直線 axy=0ax - y = 0 の距離を dd とすると、d=3a1a2+1d = \frac{|3a-1|}{\sqrt{a^2+1}} である。線分 ABAB の長さが LL であるとすると、
L=2r2d2L = 2\sqrt{r^2 - d^2} (rr は円の半径) であり、r=1r=1 であるから、
L=21(3a1)2a2+1=2a2+1(9a26a+1)a2+1=28a2+6aa2+1L = 2\sqrt{1 - \frac{(3a-1)^2}{a^2+1}} = 2\sqrt{\frac{a^2+1 - (9a^2 - 6a + 1)}{a^2+1}} = 2\sqrt{\frac{-8a^2 + 6a}{a^2+1}}
ABAB の長さが 22 となるとき、2=28a2+6aa2+12 = 2\sqrt{\frac{-8a^2 + 6a}{a^2+1}} より、
1=8a2+6aa2+11 = \frac{-8a^2 + 6a}{a^2+1}
a2+1=8a2+6aa^2+1 = -8a^2 + 6a
9a26a+1=09a^2 - 6a + 1 = 0
(3a1)2=0(3a - 1)^2 = 0
a=13a = \frac{1}{3}

3. 最終的な答え

(1) 円 CC の方程式は x2+y26x2y+9=0x^2 + y^2 - 6x - 2y + 9 = 0。ア:6, イ:2, ウ:9
(2) 円 CC と直線 \ell が接するのは a=0,34a = 0, \frac{3}{4} のときである。エ:0, オ:3, カ:4
a=0a=0のとき、接点を通る \ell に垂直な直線の方程式は定義できない (x=3x=3となる)。
a=34a = \frac{3}{4} のとき、接点を通る \ell に垂直な直線の方程式は y=43x+5y = -\frac{4}{3}x + 5 である。キク:-4, ケ:3, コ:5
(3) 円 CC と直線 \ell が異なる2点 A,BA, B で交わるとき、2つの交点を結ぶ線分 ABAB の長さは 28a2+6aa2+12\sqrt{\frac{-8a^2 + 6a}{a^2+1}} である。サ:2, シ:-8, ス:6
ABAB の長さが 22 となるのは a=13a = \frac{1}{3} のときである。セ:1, ソ:3

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