与えられた式が恒等式となるように、定数 $a, b, c$ の値を求める問題です。 (1) $\frac{3x-5}{x(x+5)} = \frac{a}{x} + \frac{b}{x+5}$ (2) $\frac{4}{x^2-1} = \frac{a}{x+1} + \frac{b}{x-1}$ (3) $\frac{6x+2}{(x+1)(x^2+1)} = \frac{a}{x+1} + \frac{bx+c}{x^2+1}$

1. 問題の内容

与えられた式が恒等式となるように、定数 $a, b, c$ の値を求める問題です。

(1) $\frac{3x-5}{x(x+5)} = \frac{a}{x} + \frac{b}{x+5}$

(2) $\frac{4}{x^2-1} = \frac{a}{x+1} + \frac{b}{x-1}$

(3) $\frac{6x+2}{(x+1)(x^2+1)} = \frac{a}{x+1} + \frac{bx+c}{x^2+1}$

2. 解き方の手順

(1) $\frac{3x-5}{x(x+5)} = \frac{a}{x} + \frac{b}{x+5}$

右辺を通分すると、$\frac{a(x+5)+bx}{x(x+5)}$ となります。

両辺に $x(x+5)$ を掛けて分母を払うと、$3x-5 = a(x+5) + bx$ となります。

展開して整理すると、$3x-5 = (a+b)x + 5a$ となります。

これが恒等式であるためには、$a+b = 3$ かつ $5a = -5$ である必要があります。

$5a = -5$ より、$a = -1$。

$a+b = 3$ に $a = -1$ を代入すると、$-1+b=3$ より、$b = 4$。

(2) $\frac{4}{x^2-1} = \frac{a}{x+1} + \frac{b}{x-1}$

右辺を通分すると、$\frac{a(x-1)+b(x+1)}{(x+1)(x-1)}$ となります。

両辺に $(x+1)(x-1)$ を掛けて分母を払うと、$4 = a(x-1) + b(x+1)$ となります。

展開して整理すると、$4 = (a+b)x + (-a+b)$ となります。

これが恒等式であるためには、$a+b = 0$ かつ $-a+b = 4$ である必要があります。

2つの式を足すと、$2b=4$ より、$b=2$。

$a+b = 0$ に $b = 2$ を代入すると、$a+2=0$ より、$a = -2$。

(3) $\frac{6x+2}{(x+1)(x^2+1)} = \frac{a}{x+1} + \frac{bx+c}{x^2+1}$

右辺を通分すると、$\frac{a(x^2+1) + (bx+c)(x+1)}{(x+1)(x^2+1)}$ となります。

両辺に $(x+1)(x^2+1)$ を掛けて分母を払うと、$6x+2 = a(x^2+1) + (bx+c)(x+1)$ となります。

展開して整理すると、$6x+2 = ax^2+a + bx^2 + bx + cx + c = (a+b)x^2 + (b+c)x + (a+c)$ となります。

これが恒等式であるためには、$a+b = 0$ かつ $b+c = 6$ かつ $a+c = 2$ である必要があります。

$a+b=0$ より、$b=-a$。

$b+c=6$ に $b=-a$ を代入すると、$-a+c=6$。

$a+c=2$ と $-a+c=6$ を足すと、$2c=8$ より、$c=4$。

$a+c=2$ に $c=4$ を代入すると、$a+4=2$ より、$a=-2$。

$a+b=0$ に $a=-2$ を代入すると、$-2+b=0$ より、$b=2$。

3. 最終的な答え

(1) $a = -1, b = 4$

(2) $a = -2, b = 2$

(3) $a = -2, b = 2, c = 4$