与えられた4つの条件について、それぞれ必要条件、十分条件、必要十分条件のどれにあたるかを判断する問題です。 (1) $|a+b| > a+b$ であるために、$a+b < 0$ であることが [1] (2) $|a-b| = a-b$ であるために、$a > b$ であることが [2] (3) $|a| + |b| = |a+b|$ であるために、$ab \ge 0$ であることが [3] (4) $|a-b| > |a| - |b|$ であるために、$b<0<a$ であることが [4]

代数学不等式絶対値必要条件十分条件必要十分条件
2025/7/1

1. 問題の内容

与えられた4つの条件について、それぞれ必要条件、十分条件、必要十分条件のどれにあたるかを判断する問題です。
(1) a+b>a+b|a+b| > a+b であるために、a+b<0a+b < 0 であることが [1]
(2) ab=ab|a-b| = a-b であるために、a>ba > b であることが [2]
(3) a+b=a+b|a| + |b| = |a+b| であるために、ab0ab \ge 0 であることが [3]
(4) ab>ab|a-b| > |a| - |b| であるために、b<0<ab<0<a であることが [4]

2. 解き方の手順

(1) a+b>a+b|a+b| > a+b であるための条件
a+b>a+b|a+b| > a+b が成り立つのは、a+b<0a+b < 0 のときです。
- a+b<0a+b < 0 ならば a+b>a+b|a+b| > a+b は常に成り立ちます。(a+b<0a+b < 0 ならば a+b=(a+b)>a+b|a+b| = -(a+b) > a+b)
- 逆に、a+b>a+b|a+b| > a+b ならば a+b<0a+b < 0 となります。(a+b0a+b \ge 0ならばa+b=a+b|a+b|=a+b)
したがって、a+b<0a+b < 0a+b>a+b|a+b| > a+b であるための必要十分条件です。
(2) ab=ab|a-b| = a-b であるための条件
ab=ab|a-b| = a-b が成り立つのは、ab0a-b \ge 0、つまり aba \ge b のときです。問題文では、a>ba>bとなっています。
- a>ba > b ならば、ab=ab|a-b| = a-b は成り立ちます。(a>ba>bならばab>0a-b>0なのでab=ab|a-b| = a-b)
- 逆に、ab=ab|a-b| = a-b ならば、aba \ge b となります。しかし、a=ba=bのときもab=0=ab|a-b|=0=a-bとなるので、a>ba>bである必要はありません。
したがって、a>ba>bは、ab=ab|a-b| = a-b であるための十分条件ですが、必要条件ではありません。
(3) a+b=a+b|a| + |b| = |a+b| であるための条件
a+b=a+b|a| + |b| = |a+b| が成り立つのは、ab0ab \ge 0 のときです。
- ab0ab \ge 0 ならば a+b=a+b|a| + |b| = |a+b| は成り立ちます。(a,ba, bが同符号の場合)
- 逆に、a+b=a+b|a| + |b| = |a+b| ならば ab0ab \ge 0 となります。
したがって、ab0ab \ge 0a+b=a+b|a| + |b| = |a+b| であるための必要十分条件です。
(4) ab>ab|a-b| > |a| - |b| であるための条件
b<0<ab<0<aのとき、ab>ab|a-b| > |a| - |b|が成り立つか確認します。
ab=ab|a-b| = a-b, a=a|a| = a, b=b|b| = -b なので、
ab>ab|a-b| > |a| - |b|は、ab>a(b)a-b > a - (-b) つまり ab>a+ba-b > a+bとなります。
これはb>b-b > b、つまり2b<02b < 0なのでb<0b<0であれば成り立ちます。
b<0<ab<0<aのときab>ab|a-b| > |a| - |b|が成り立つので、これは十分条件です。
逆に、ab>ab|a-b| > |a| - |b|が成り立つとき、b<0<ab<0<aである必要があるか確認します。
ab>ab|a-b| > |a|-|b|のとき、b<0<ab<0<aである必要はありません。
例:a=2,b=3a = 2, b = -3
ab=2(3)=5=5|a-b| = |2 - (-3)| = |5| = 5
ab=23=23=1|a| - |b| = |2| - |-3| = 2 - 3 = -1
5>15 > -1 は成り立ちますが、b<0<ab < 0 < a ではありません。
したがって、b<0<ab < 0 < aab>ab|a-b| > |a| - |b| であるための十分条件ですが、必要条件ではありません。
以上より、
[1]:④
[2]:③
[3]:④
[4]:③

3. 最終的な答え

1. ④

2. ③

3. ④

4. ③

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