関数 $f(x) = x^3 - 6x^2 + 11x - 6$ の増減と極値を調べ、そのグラフの概形を記述する。

## (1) $f(x) = x^3 - 6x^2 + 11x - 6$ の増減と極値を調べる。

1. 問題の内容

関数 $f(x) = x^3 - 6x^2 + 11x - 6$ の増減と極値を調べ、そのグラフの概形を記述する。

2. 解き方の手順

1. 微分を計算する。

2. 導関数 $f'(x) = 0$ を解き、極値の候補となる $x$ を求める。

3. 2階微分を計算する。

4. 極値の候補となる $x$ に対して、2階微分 $f''(x)$ の符号を調べる。

* $f''(x) > 0$ ならば、その $x$ で極小値をとる。

* $f''(x) < 0$ ならば、その $x$ で極大値をとる。

* $f''(x) = 0$ ならば、その $x$ では極値をとらない可能性がある。

5. 増減表を作成する。

6. 増減表に基づいてグラフの概形を描く。

具体的な計算は以下の通り。

まず、$f(x)$ を微分すると、

$f'(x) = 3x^2 - 12x + 11$

$f'(x) = 0$ となる $x$ を求める。

$3x^2 - 12x + 11 = 0$

$x = \frac{12 \pm \sqrt{(-12)^2 - 4 \cdot 3 \cdot 11}}{2 \cdot 3} = \frac{12 \pm \sqrt{144 - 132}}{6} = \frac{12 \pm \sqrt{12}}{6} = \frac{12 \pm 2\sqrt{3}}{6} = 2 \pm \frac{\sqrt{3}}{3}$

したがって、$x = 2 + \frac{\sqrt{3}}{3}$ と $x = 2 - \frac{\sqrt{3}}{3}$ が極値の候補となる。

次に、$f''(x)$ を計算する。

$f''(x) = 6x - 12$

$x = 2 + \frac{\sqrt{3}}{3}$ のとき、$f''(x) = 6(2 + \frac{\sqrt{3}}{3}) - 12 = 12 + 2\sqrt{3} - 12 = 2\sqrt{3} > 0$ なので、この $x$ で極小値をとる。

$x = 2 - \frac{\sqrt{3}}{3}$ のとき、$f''(x) = 6(2 - \frac{\sqrt{3}}{3}) - 12 = 12 - 2\sqrt{3} - 12 = -2\sqrt{3} < 0$ なので、この $x$ で極大値をとる。

極小値は、$f(2 + \frac{\sqrt{3}}{3}) = (2 + \frac{\sqrt{3}}{3})^3 - 6(2 + \frac{\sqrt{3}}{3})^2 + 11(2 + \frac{\sqrt{3}}{3}) - 6 = -\frac{2\sqrt{3}}{9}$

極大値は、$f(2 - \frac{\sqrt{3}}{3}) = (2 - \frac{\sqrt{3}}{3})^3 - 6(2 - \frac{\sqrt{3}}{3})^2 + 11(2 - \frac{\sqrt{3}}{3}) - 6 = \frac{2\sqrt{3}}{9}$

また、$f(x) = (x-1)(x-2)(x-3)$ であるので、$x=1, 2, 3$ で $f(x) = 0$ となる。

3. 最終的な答え

- 極大値： $x = 2 - \frac{\sqrt{3}}{3}$ で $\frac{2\sqrt{3}}{9}$

- 極小値： $x = 2 + \frac{\sqrt{3}}{3}$ で $-\frac{2\sqrt{3}}{9}$

- $x=1, 2, 3$ で、$f(x)=0$

- グラフは$x=1, 2, 3$でx軸と交わる。

- $x=2-\frac{\sqrt{3}}{3}$ で極大，$x=2+\frac{\sqrt{3}}{3}$で極小