二つの定積分の値を求める問題です。 (1) $\int_1^3 \frac{1}{y^3} dy = \frac{(1)}{(2)}$ (2) $\int_1^{e+2} \frac{1}{3x-2} dx = \frac{(5)}{(6)}$

1. 問題の内容

二つの定積分の値を求める問題です。

(1) $\int_1^3 \frac{1}{y^3} dy = \frac{(1)}{(2)}$

(2) $\int_1^{e+2} \frac{1}{3x-2} dx = \frac{(5)}{(6)}$

2. 解き方の手順

(1) の定積分

まず、$\frac{1}{y^3} = y^{-3}$ なので、これの不定積分を求めます。

$\int y^{-3} dy = \frac{y^{-2}}{-2} + C = -\frac{1}{2y^2} + C$

ここで、$C$ は積分定数です。

次に、定積分の計算をします。

$\int_1^3 \frac{1}{y^3} dy = \left[ -\frac{1}{2y^2} \right]_1^3 = -\frac{1}{2(3^2)} - \left( -\frac{1}{2(1^2)} \right) = -\frac{1}{18} + \frac{1}{2} = \frac{-1+9}{18} = \frac{8}{18} = \frac{4}{9}$

したがって、(1) に入るのは 4 で、(2) に入るのは 9 です。

(2) の定積分

被積分関数は $\frac{1}{3x-2}$ です。

$3x-2 = t$ と置換すると、$3 dx = dt$ より、$dx = \frac{1}{3} dt$ です。

積分範囲は、$x=1$ のとき $t = 3(1)-2 = 1$ で、$x=e+2$ のとき $t = 3(e+2)-2 = 3e+6-2 = 3e+4$ となります。

したがって、

$\int_1^{e+2} \frac{1}{3x-2} dx = \int_1^{3e+4} \frac{1}{t} \cdot \frac{1}{3} dt = \frac{1}{3} \int_1^{3e+4} \frac{1}{t} dt = \frac{1}{3} \left[ \ln|t| \right]_1^{3e+4} = \frac{1}{3} (\ln(3e+4) - \ln(1)) = \frac{1}{3} \ln(3e+4)$

ただし、$ln(1) = 0$ を使いました。

$ln(3e+4) = ln(e*3 + 4) = ln(e)+ln(3+4/e)$

よって

$\int_1^{e+2} \frac{1}{3x-2} dx = \frac{\ln(3e+4)}{3}$

分子を$\ln(3e+4)$とすると、分母は$3$となる。

$\int_1^{e+2} \frac{1}{3x-2} dx = \left[ \frac{1}{3} \ln|3x-2| \right]_1^{e+2} = \frac{1}{3} \ln(3(e+2)-2) - \frac{1}{3} \ln(3(1)-2) = \frac{1}{3} \ln(3e+4) - \frac{1}{3} \ln(1) = \frac{1}{3} \ln(3e+4)$

したがって、(5) に入るのは $\ln(3e+4)$ で、(6) に入るのは 3 です。

3. 最終的な答え

(1) $\frac{4}{9}$

(2) $\frac{\ln(3e+4)}{3}$