$\lim_{x \to \pi} \frac{1 + \cos x}{(x - \pi)^2}$ を計算します。

解析学極限ロピタルの定理三角関数微分
2025/6/6

1. 問題の内容

limxπ1+cosx(xπ)2\lim_{x \to \pi} \frac{1 + \cos x}{(x - \pi)^2} を計算します。

2. 解き方の手順

この極限を計算するために、ロピタルの定理を使用します。xπx \to \pi のとき、1+cosx1+cosπ=11=01 + \cos x \to 1 + \cos \pi = 1 - 1 = 0 であり、(xπ)20(x - \pi)^2 \to 0 です。したがって、00\frac{0}{0} の不定形であるため、ロピタルの定理を適用できます。
まず、分子と分母をそれぞれ微分します。
分子の微分: ddx(1+cosx)=sinx\frac{d}{dx}(1 + \cos x) = -\sin x
分母の微分: ddx(xπ)2=2(xπ)\frac{d}{dx}(x - \pi)^2 = 2(x - \pi)
したがって、
limxπ1+cosx(xπ)2=limxπsinx2(xπ)\lim_{x \to \pi} \frac{1 + \cos x}{(x - \pi)^2} = \lim_{x \to \pi} \frac{-\sin x}{2(x - \pi)}
再び xπx \to \pi のとき、sinxsinπ=0-\sin x \to -\sin \pi = 0 であり、2(xπ)02(x - \pi) \to 0 です。したがって、再び 00\frac{0}{0} の不定形であるため、ロピタルの定理をもう一度適用します。
分子の微分: ddx(sinx)=cosx\frac{d}{dx}(-\sin x) = -\cos x
分母の微分: ddx(2(xπ))=2\frac{d}{dx}(2(x - \pi)) = 2
したがって、
limxπsinx2(xπ)=limxπcosx2\lim_{x \to \pi} \frac{-\sin x}{2(x - \pi)} = \lim_{x \to \pi} \frac{-\cos x}{2}
x=πx = \pi を代入すると、
limxπcosx2=cosπ2=(1)2=12\lim_{x \to \pi} \frac{-\cos x}{2} = \frac{-\cos \pi}{2} = \frac{-(-1)}{2} = \frac{1}{2}

3. 最終的な答え

12\frac{1}{2}

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