与えられた等式が $x$ についての恒等式となるように、定数 $a, b, c$ の値を定める問題です。 (1) $a(x+1)^2 + b(x+1) + c = 2x^2 + 3x + 4$ (2) $a(x-1)(x-2) + b(x-2)(x-3) + c(x-3)(x-1) = 3x + 5$

はい、承知いたしました。問題文を読み解き、解法と解答を記述します。

1. 問題の内容

与えられた等式が $x$ についての恒等式となるように、定数 $a, b, c$ の値を定める問題です。

(1) $a(x+1)^2 + b(x+1) + c = 2x^2 + 3x + 4$

(2) $a(x-1)(x-2) + b(x-2)(x-3) + c(x-3)(x-1) = 3x + 5$

2. 解き方の手順

(1)

まず、左辺を展開して整理します。

$a(x^2 + 2x + 1) + b(x+1) + c = ax^2 + 2ax + a + bx + b + c = ax^2 + (2a+b)x + (a+b+c)$

これが右辺の $2x^2 + 3x + 4$ と恒等式となるためには、各係数が等しくなければなりません。したがって、以下の連立方程式が成り立ちます。

$a = 2$

$2a + b = 3$

$a + b + c = 4$

一つ目の式から $a=2$ であることがわかります。

これを二つ目の式に代入すると $2(2) + b = 3$, つまり $4 + b = 3$ となり、$b = -1$ が得られます。

次に、$a = 2$ と $b = -1$ を三つ目の式に代入すると、$2 - 1 + c = 4$, つまり $1 + c = 4$ となり、$c = 3$ が得られます。

(2)

左辺を展開して整理します。

$a(x^2 - 3x + 2) + b(x^2 - 5x + 6) + c(x^2 - 4x + 3) = (a+b+c)x^2 + (-3a-5b-4c)x + (2a+6b+3c)$

これが右辺の $3x + 5$ と恒等式となるためには、$x^2$ の係数は0でなければなりません。

したがって、以下の連立方程式が成り立ちます。

$a + b + c = 0$

$-3a - 5b - 4c = 3$

$2a + 6b + 3c = 5$

一つ目の式から $a = -b - c$ が得られます。

これを二つ目の式に代入すると $-3(-b-c) - 5b - 4c = 3$, つまり $3b + 3c - 5b - 4c = 3$ となり、 $-2b - c = 3$ が得られます。

これを三つ目の式に代入すると $2(-b-c) + 6b + 3c = 5$, つまり $-2b - 2c + 6b + 3c = 5$ となり、$4b + c = 5$ が得られます。

$-2b - c = 3$ と $4b + c = 5$ を連立して解きます。

二つの式を足し合わせると $2b = 8$, つまり $b = 4$ が得られます。

$b = 4$ を $4b + c = 5$ に代入すると $4(4) + c = 5$, つまり $16 + c = 5$ となり、$c = -11$ が得られます。

$b = 4$ と $c = -11$ を $a = -b - c$ に代入すると $a = -4 - (-11) = -4 + 11 = 7$ が得られます。

3. 最終的な答え

(1) $a = 2, b = -1, c = 3$

(2) $a = 7, b = 4, c = -11$