与えられた無限級数 $\frac{1}{1\cdot3} + \frac{1}{3\cdot5} + \dots + \frac{1}{(2n-1)(2n+1)} + \dots$ の収束・発散を調べ、収束する場合はその和を求めます。

解析学無限級数収束発散部分分数分解極限
2025/7/2

1. 問題の内容

与えられた無限級数
113+135++1(2n1)(2n+1)+\frac{1}{1\cdot3} + \frac{1}{3\cdot5} + \dots + \frac{1}{(2n-1)(2n+1)} + \dots
の収束・発散を調べ、収束する場合はその和を求めます。

2. 解き方の手順

まず、一般項 1(2n1)(2n+1)\frac{1}{(2n-1)(2n+1)} を部分分数分解します。
1(2n1)(2n+1)=A2n1+B2n+1\frac{1}{(2n-1)(2n+1)} = \frac{A}{2n-1} + \frac{B}{2n+1}
とおき、両辺に (2n1)(2n+1)(2n-1)(2n+1) をかけると
1=A(2n+1)+B(2n1)1 = A(2n+1) + B(2n-1)
となります。
n=12n = \frac{1}{2} を代入すると 1=A(212+1)+B(2121)1 = A(2\cdot\frac{1}{2}+1) + B(2\cdot\frac{1}{2}-1)より 1=2A1 = 2Aとなり、A=12A = \frac{1}{2}です。
n=12n = -\frac{1}{2} を代入すると 1=A(2(12)+1)+B(2(12)1)1 = A(2\cdot(-\frac{1}{2})+1) + B(2\cdot(-\frac{1}{2})-1)より 1=2B1 = -2Bとなり、B=12B = -\frac{1}{2}です。
したがって、
1(2n1)(2n+1)=12(12n112n+1)\frac{1}{(2n-1)(2n+1)} = \frac{1}{2} \left( \frac{1}{2n-1} - \frac{1}{2n+1} \right)
と表せます。
次に、第 nn 項までの部分和 SnS_n を求めます。
Sn=k=1n1(2k1)(2k+1)=12k=1n(12k112k+1)S_n = \sum_{k=1}^{n} \frac{1}{(2k-1)(2k+1)} = \frac{1}{2} \sum_{k=1}^{n} \left( \frac{1}{2k-1} - \frac{1}{2k+1} \right)
=12[(1113)+(1315)++(12n112n+1)]= \frac{1}{2} \left[ \left( \frac{1}{1} - \frac{1}{3} \right) + \left( \frac{1}{3} - \frac{1}{5} \right) + \dots + \left( \frac{1}{2n-1} - \frac{1}{2n+1} \right) \right]
=12(112n+1)= \frac{1}{2} \left( 1 - \frac{1}{2n+1} \right)
最後に、nn \to \infty のときの SnS_n の極限を求めます。
limnSn=limn12(112n+1)=12(10)=12\lim_{n \to \infty} S_n = \lim_{n \to \infty} \frac{1}{2} \left( 1 - \frac{1}{2n+1} \right) = \frac{1}{2} (1 - 0) = \frac{1}{2}
したがって、与えられた無限級数は収束し、その和は 12\frac{1}{2} です。

3. 最終的な答え

収束し、和は 12\frac{1}{2}

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