関数 $y = x \log x$ の最大値と最小値を求めよ。ここで、$\log$ は自然対数を表すものとします。

解析学関数の最大最小微分自然対数極値ロピタルの定理
2025/7/2

1. 問題の内容

関数 y=xlogxy = x \log x の最大値と最小値を求めよ。ここで、log\log は自然対数を表すものとします。

2. 解き方の手順

まず、関数の定義域を確認します。logx\log x が定義されるためには、x>0x > 0 である必要があります。
次に、導関数を求め、増減を調べます。積の微分法を用いて、
\frac{dy}{dx} = \frac{d}{dx} (x \log x) = 1 \cdot \log x + x \cdot \frac{1}{x} = \log x + 1
dydx=0\frac{dy}{dx} = 0 となる xx を求めます。
\log x + 1 = 0 \\
\log x = -1 \\
x = e^{-1} = \frac{1}{e}
次に、第二導関数を計算します。
\frac{d^2 y}{dx^2} = \frac{d}{dx} (\log x + 1) = \frac{1}{x}
x>0x > 0 なので、d2ydx2>0\frac{d^2 y}{dx^2} > 0 となり、x=1ex = \frac{1}{e} で極小値を取ることがわかります。
極小値は
y\left(\frac{1}{e}\right) = \frac{1}{e} \log \left(\frac{1}{e}\right) = \frac{1}{e} (-\log e) = -\frac{1}{e}
となります。
x0x \to 0 のとき、xlogx0x \log x \to 0 となります。これはロピタルの定理を用いて示すことができます。
\lim_{x \to 0} x \log x = \lim_{x \to 0} \frac{\log x}{1/x} = \lim_{x \to 0} \frac{1/x}{-1/x^2} = \lim_{x \to 0} -x = 0
xx \to \infty のとき、xlogxx \log x \to \infty となります。
したがって、最小値は x=1ex = \frac{1}{e} のとき y=1ey = -\frac{1}{e} です。最大値は存在しません。

3. 最終的な答え

最小値: 1e-\frac{1}{e} (x=1ex=\frac{1}{e} のとき)
最大値: なし

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